飼育員ブログブログ

2023年2月26日(日)獣医室だより197 インドオオコウモリの白内障

熱帯動物館で飼育しているインドオオコウモリ。
ぶら下がる力が弱くすぐ床に落ちてしまう、リンゴという個体がいます。
他の個体と一緒にいると餌を食べることが出来ないため、お母さんのミカン(怪我でリンゴ同様にぶら下がることが出来ません)と一緒に、展示室で隔離飼育してます。

先日、飼育担当者から、リンゴの右目の色が変化していると報告があり、診察を行いました。

右目のレンズが白く濁っているのが分かります。
原因は不明ですが、片側性の白内障であると診断しました。
検査の結果、まだある程度光を感じる能力が残っていることが分かりました。

左目の視力が残っていること、疼痛等の症状が見られないこと、既に隔離飼育をしていること、高齢であることなどを考え、特に治療を加えることなく経過観察を行うことにしました。
発見から1か月程度経過しましたが、現在のところ、問題なく生活できています。

土佐