飼育員ブログブログ
2023年1月31日(火)こどもがいるということ
フサオマキザルは群れで暮らす動物です。
彼らにしかわからない社会があり、群れの中には順位があります。
当園では、去年の9月、ヒナタが生まれました。
フサオマキザルは群れのみんなで子育てをします。
当園の場合、母親のシゲコは7産目!
ベテランだからか(?)生まれて2か月も経つとこどもを置いて平気で餌を食べにいきます笑
待ってました!と張り切ったのは兄(ツヨシ、ヒトシ、ナギサ)でした。
ヒナタを代わる代わる背負ったり、毛繕いをしたり。ヒナタが鳴けば、走って行って一生懸命背中に誘導して背負っていました。
最近はヒナタも1頭で行動できる範囲が広がり、兄たちも今までよりは自分から背中に乗せに行く機会は減ったように感じます。
反対に、ヒナタは自分から群れのみんなの背中に乗るようになっています。
最近では、父親のトンキチ、順位の低い姉のタマキの背中にのる様子も確認しています。
ヒナタの叔父にあたるカンタが背負う様子は見ていませんが、毛繕いをする様子は確認しています。
群れのみんなが子育てに参加しているのです。
こどもが1頭いるだけで、こどもの背負い方を学んだり、遊ぶ時の力関係を学んだりといろいろな学びがあり、またこどもと関わることで行動パターンが増えます。
飼育員が頑張るどんなエンリッチメントよりも、こどもが群れにいることの大切さを実感しています。
群れのみんなで子育てをするフサオマキザルをぜひ見守ってください。
フサオマキザル担当:櫻井