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2023年1月30日(月)緑色のハトだけど、アオバト


アオバトです。
漢字で書くと緑鳩、英語でも green pigeon(直訳:緑の鳩)。
緑色の鳩やのに、なんでアオバトって言うんやろ。

奈良時代の日本語では色の表し方が赤、白、青、黒の4色しかなく、寒色全般を青と表現していたそうです。緑も青になります。
その名残で、今も緑色のものを「青なんちゃら」と呼んでいるのだとか。
青リンゴ、青のり、青汁、青葉、青信号…確かに違和感なく青と言っています。

野鳥の名前でアオと付くものは、緑色や灰青色をした鳥に見られます。
アオゲラ(緑啄木鳥)、アオサギ(蒼鷺)などがあります。
アオバズクは「アオ、バズク」ではなく、「アオバ、ズク」です。
青葉が光輝く季節に渡ってくる木菟(ズク=フクロウ類)という意味になる名前です。
  

アオバトの名前の由来は他にもあります。
「オーオアオー」とさえずるので、アオと鳴く鳩だからアオバトになったという説です。
「ア」の時に音程が上がるので、「アオ」の音が耳に残ります。
こちらの説もなるほどと思います。

蛇足ながら、青色をした野鳥には瑠璃色の「ルリ」という名前が付いています。
 
ルリビタキ(瑠璃鶲)とオオルリ(大瑠璃)です。
写真はないのですが、コルリ(小瑠璃)、ルリカケス(瑠璃橿鳥)も青い鳥です。

アオバト担当 よしかわ