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2023年1月30日(月)サル島の思い出7

今回はサル島が出来る前についてのお話です。
開園当初のサル類の展示は明治35年築、明治44年築の「猿雑居室」で行っていました。

昭和9年のガイドブックによると明治35年築は「木造瓦葺一六坪」、明治44年築は「鐵骨金網張一六坪」と記載されています。写真はおそらく木造瓦葺の猿雑居室と思われますが、当時から猿類の展示は人気があったことがうかがえます。



そして、当時のガイドブックに、ニホンザル、タイワンザル、アカゲザル、カニクイザルが同居しており、飛んだり、走ったり、相撲をとったりと行動の面白さが人気になっていると記載しています。


収容動物の一覧を見てみるとニホンザル7、タイワンザル1、アカゲザル10、カニクイザル7頭が飼育されていたようです。なお、「赤尾猿」となっていますが、「赤毛猿」の間違いです。

その後、昭和12年のガイドブックに、第17號 猿園 鐵筋コンクリート造直径18米、深サ四米が登場しました。

そして、飼育頭数も37頭と大幅に増えています。

また、ポストカードにもなっていました。

私たちに聞き馴染みのあるサル島は「猿園」からスタートしていました。
副園長 和田