飼育員ブログブログ

2023年1月22日(日)サル島の思い出6

 サル島の思い出を振り返る中で、もっとも来園者の印象に残っているのが、イノシシが一緒に飼育されていたことではないかと感じています。
 前回の思い出のなかで、サル島での飼育が中止になった経緯は説明しましたが、

改めて、いつから飼育され始めたのかを調べて見ました。その中で、1960年(昭和35)に発行されたガイドブック(表紙デザインは、日本画家 三輪晁勢氏によるもの)の施設案内の中に、


「猿園は人気エリアで、アカゲザルとカニクイザルが40頭ほど飼育され、イノシシとの同居は珍しい企画として好評を博している」という記載を見つけました。

 そこで、ガイドブックが発行された前年度、昭和34年の畜養日誌(現在の飼育日誌)を確認していくと、3月7日に猿島にイノシシ3頭(メス親と子「オス・メス各1頭」)を収容したとの記載を見つけました。


 おそらく、これがサル島でのイノシシの飼育の始まりではないかと思います。そうすると、1959年3月~1987年4月までの約28年間、サル島での飼育が行われていたこととなり、

 サル島を囲んでいる観覧者の姿からも人気エリアであったことがうかがえ、イノシシの飼育が強く印象に残っているのもうなずけます。

 ちなみに、この当時は哺乳類59種302点、鳥類146種553点、爬虫類5種79点、両生類1種10点、水族館に魚介類約70種500点を飼育していました。

 皆さんの思い出に残っているのは、どのエリア?どの動物でしょう?
 そして、お持ちでしたら、サル島の思い出写真・エピソード募集中!ですので、ぜひ御応募ください。
 副園長 和田