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2022年12月4日(日)獣医室だより190 イソヒヨドリの粘着シート付着

野生鳥獣救護センターに、粘着シートに付着したイソヒヨドリが運ばれてきました。
粘着シート付着による救護は、年2-5件程度発生します。

基本的には、
1 ベビーパウダーを用いてさらなる付着を防ぐ
2 粘着成分を油で中和する
3 食器用洗剤を混ぜた湯で油を流し、ドライヤーで乾燥させる
の手順で対処を行います。

特に小型鳥類は体温が低下しやすいため、様子を見ながら、場合によっては複数回に分けて洗浄を行います。

なお、以前ご紹介したイソヒヨドリと比べると、羽根の端が黒ずんでいるように感じます。
これは、今回のイソヒヨドリの羽の端が、まだ完全には乾いていないため。
イソヒヨドリの羽根の青色は構造色(色素がついているのではなく、羽根の物理構造によって青く見える)であるため、濡れると構造が変化して色が消えてしまうのですね。
この後しっかり乾かしましたので、ご心配なく。

土佐