飼育員ブログブログ
2022年10月30日(日)どんぐりの木はありますか?
先日、どんぐりの木はどこにありますか?とのご質問をいただきました。
どんぐりとは、ブナ科の樹木の果実の総称で、どんぐりという固有の木があるわけではありません。また、どんぐりは20種類以上あり、どんぐりだけ見て種類を判断するのは難しく、樹や樹皮・葉を見て判断することが一般的とされています。
なお、園内にはアラカシ、シラカシ、ウバメガシ、クヌギ、コナラ、スダジイ、ツブラジイ、マテバシイの8種類のどんぐりの木があります。すでに、どんぐりが見られるものもありますので、それぞれの特徴を紹介したいと思います。
最初は、多くの皆様がご利用される正面エントランスのフォトスポット横にあり、探しやすいシラカシを紹介します。
シラカシ(白樫)はブナ科コナラ属です。
樹高は20mほどに生長するのですが、園内にはそこまで大きいものはなく、噴水池の西南にある木が割と立派に成長しています。
常緑広葉樹なので、葉が落ちることはありませんので、年中緑をお楽しみいただけますが、撮影した時は剪定を行った後のため、枝葉が少なくなっています。
類人猿舎南のシラカシの剪定前と剪定後をさつえいしましたので見比べてみて下さい。
なお、園内では動物の餌としても使用する樹種ですので、剪定枝は動物の餌になっています。
樹皮は緑色を帯びた黒色や暗灰色で、表面は割れ目がなくなめらか、皮目は縦に並び、
次第に荒れてざらつくように変化します。
若枝は暗緑色です。
そして、葉は互生と呼ばれ、茎の一つの節に1枚ずつ互い違いについており、
長楕円形から狭長楕円形で、葉身は革質で厚く、葉の縁にはギザギザの切れ込み(鋸歯)があり、表面は濃い緑色でつやがあり、裏面は白っぽくなっています。
どんぐりの付け根のお椀のような形の殻斗は横縞で、1年で実ります。今回、調べて確認したシラカシは全部で15本でした。
これからの季節、お近くでどんぐり拾いをして、木の特徴と合わせて種類を調べて見てはいかがでしょうか?
副園長 和田