飼育員ブログブログ

2022年10月25日(火)【Amazonほしい物リスト】すり餌を使いました!

以前、Instagramでもご報告しましたが、
Amazonほしい物リストにて野鳥舎で使用するすり餌をご購入いただきました!
(Instagramの記事はコチラから!)

ご寄付いただいたすり餌




「すり餌」。聞きなじみのない方も多いと思います。。
「5分(ごぶ)」という数字は、何を意味しているのでしょうか。

「すり餌」は野鳥に与える飼料としてとても一般的です。
原料は主に穀物や魚類などを乾燥して粉末状にしたもので、
ぬるま湯で練ったものを鳥たちに与えます。

また「〇分」というのは、原料の配合割合を意味していて、
魚類の量が穀物の50%の場合は「5分」、30%の場合は「3分(さんぶ)」となります。

当園の野鳥舎では普段、「6分(ろくぶ)」のすり餌を給与していますが、
他の割合のすり餌を給与してみたい、という思いから、
Amazonほしい物リストに掲載させていただきました。




前置きが長くなりましたが、
ここから実際の使用報告をさせていただきます!

今回は、
普段与えている「6分」のすり餌と、
今回ご購入いただいた「5分」のすり餌を並べて、
野鳥舎の鳥たちがどちらを好んで食べるかチェックしてみました。

すり餌(左:5分、右:6分)


↑の写真、左が「5分」、右が「6分」のすり餌です。
人間の目では違いがよく分かりません。。

ただ、ぬるま湯を加えて練っている間、
「6分」のすり餌の方が魚っぽい匂いを強く感じました。
魚類の配合割合が高いからでしょうか。




実際に与えて、残った餌を確認すると、
ウズラやクロエリセイタカシギなど、普段地面の上で採食する鳥たちは、
両方のすり餌を同じくらい食べている様子でした。

一方、その他の樹上で採食することが多い鳥たちは、
「5分」のすり餌を好んで食べている様子でした。

そこで、カメラを置いてエサを食べる様子をチェックしてみました。
すると・・・

シジュウカラ
(実際の動画はコチラから!)


トラツグミ
(実際の動画はコチラから!)


ヒヨドリ
(実際の動画はコチラから!)



シジュウカラ・トラツグミ・ヒヨドリが、すり餌を食べている様子を記録できました。
機材トラブルにより、時間設定が上手くいっておらず、
撮影も約二日半しか出来ませんでしたが、
すり餌を食べている様子の記録をまとめると、以下のようでした。

すり餌を食べていた回数(採食回数、※1)の表



やはり、シジュウカラ・トラツグミ・ヒヨドリは、「5分」のすり餌を好んで食べているようでした。
一方で、イソヒヨドリがすり餌を食べている様子は確認できませんでした・・。

当園のイソヒヨドリは他の種よりも警戒心が強く、
エサをくわえると、すぐにその場を離れます。

今回の動画記録の中で、イソヒヨドリがすり餌の周りにいる姿は確認できました。
すり餌をついばんだ後にすぐ飛び去ってしまい、食べている様子が動画に残らなかった可能性があります・・。




というわけで!!
今回は、ご寄付いただいた「5分」のすり餌を、
鳥たちが好んで食べることが確認できました!

今後もこのような形で、日々の栄養管理に変化をつけられていければと思います!
改めまして、すり餌のご寄付、ありがとうございました<(_ _)>




野鳥舎担当 星野




※1 今回は、餌を食べている様子(採食行動)が観察できた動画記録の数を「採食回数」と定義しました。
   同様の採食行動が確認される複数の連続した動画記録については、
   まとめて1回としてカウントしました。