飼育員ブログブログ
2022年5月15日(日)だあれ? アカアトの巻
西鳥類舎にどんな鳥がいるか、あれこれ紹介していきます。
まずは、ホンドフクロウからです。
ホンドフクロウ室にはオス2羽とメス1羽が同居しています。
オスはフックンとウル。メスはアカアトです。
ウルとアカアトは毎年つがいになり、フックンの恋が実ったことはありません。
先日、インスタグラムでアカアトの抱卵斑(ほうらんはん)を紹介したところ、いくつか質問をいただきました。
抱卵斑とは、卵を抱くために一時的に羽毛が抜けて、地肌が見える部分のことです。
以前に救護センターブログで紹介したことがありますが、雌雄で抱卵しても、抱卵斑が目立つのはメスです。
自然界では、ホンドフクロウはメスが抱卵し、オスがエサを運びます。
しかし、ホンドフクロウ室では事情が違います。
オスが2羽いるので、ウルも巣箱に入ってアカアトをがっちりガードし、フックンを寄せ付けません。
巣箱の中は狭いので、ウルも卵の上に乗ることになります。抱卵とは言い難いのですが、結果として抱卵したようになっていました。
しかし、抱卵斑があったのは、メスのアカアトだけでした。
卵を偽卵に取り換えるのは、繁殖の計画がないからです。
産んだ卵を取り上げただけでは、また卵を産み、母体が弱っていきます。
アカアトは毎年5個ぐらい卵を産んでいますが、ほぼ無精卵です。
アカアトの見分け方は、顔の色がやや白っぽく、目と目の間の焦げ茶色のラインが細い一本線のところです。
3羽の中では一番怖がりなので、身の危険を感じるとケージの中を飛び交います。
アカアトにとって身の危険とは、飼育員がケージに入ってくることです。
偽卵を撤去したので「卵泥棒」と認識され、健康診断のために捕獲もしたので、とても警戒されています ( ノД`)シクシク…
「怖がらんでも大丈夫やわ、あの人ただ掃除してるだけやし」と思ってもらえる日は、まだまだ先のようです。
ホンドフクロウ担当 よしかわ