飼育員ブログブログ

2022年1月10日(月)キノコ

 これまでにも何度かキノコを紹介していますが,先日,昨年御寄付いただいた京都の森の黒松の根元に「コツブタケ」が見つかりました。


黒松の育成管理をしていただいている方から,残しておいてとの伝言がありましたが,

その理由は,コツブタケが生きた植物と共生して生きている「菌根菌(きんこんきん)」で,菌糸を土の中に張り巡らせ,植物の細根部に共生して菌根をつくり,チッ素やリン,カリウムなどの無機養分や水を吸収し,自ら利用するとともに植物にも養分を届けているからでした。
 逆に「腐生菌(ふせいきん)」は倒木や落ち葉などに生える菌で,セルロースやリグニンなどの植物体を構成する有機物を分解,栄養分として利用し,倒木や落ち葉を土に還しています。
 また,通路を挟んだ向かい側のコブシの根元にもキノコが生えていました。


 こちらもコツブタケと同じ,イグチ目のキノコなのかなと思うのですが,

3月頃に花期を迎えるコブシに栄養を供給してくれ,銀白色の毛に覆われた花芽がきれいに咲いてくれればいいなと思います。

動物園には一体何種類のキノコが生えているのか?これからも見つけたら記録していきたいと思います。
副園長 和田