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2021年12月3日(金)ツシマヤマネコの優芽が長崎へ

11月26日,ツシマヤマネコ繁殖棟で飼育していたメスの優芽を長崎県佐世保市の九十九島動植物園森きららへ搬出しました。飼育下繁殖事業の繁殖計画に基づく移動で,これまでとは違うオスとの繁殖に取り組むためです。

優芽
輸送用のケージに入る優芽
優芽を乗せた車が出発する時

搬出当日は,すんなりと輸送用のケージに入ってくれました。
午前中に京都市動物園を出発し,陸路と空路を乗り継ぎ,その日の夜には長崎に到着しました。
体調には問題なく,新しい環境でも落ち着いているとのことで,一安心しています。

優芽は2017年5月11日に京都市動物園で生まれ,双子の勇希とともに人工哺育で育ちました。

小さいときの双子 左:優芽 右:勇希

オスの勇希はすでに名古屋市の東山動物園へ移動しており,今年の春,メスのレイラとの間に2頭の子どもが生まれ,立派にオスとしての役目を果たしました。
一方,優芽は本園でオスのリョウとの繁殖に取り組んできましたが,残念ながら子どもを授かることができませんでした。リョウとの相性は良く,今年の春にも交尾は観察されていたのですが・・・。

本園で生まれ,飼育員の手で育ったこともあり,とても愛されていた優芽。
ちょっぴり寂しいですが,新天地での繁殖がうまくいくことを願って送り出しました。
元気で長生きしてね!がんばれー!

ツシマヤマネコ繁殖棟担当 セオ