飼育員ブログブログ

2021年11月22日(月)ありがとう,フサオマキザルのヨシコ。

11月20日,フサオマキザルのヨシコが循環不全のため亡くなりました。
生年月日がわかっていないため,正確な年齢はわかりませんが,当園での飼育歴だけで26年1ヶ月のおばあちゃんでした。
当園にいるシゲコが26歳であることを考えると,動きなどから30歳は超えているような気がします。
近年は群れの中で餌を十分に食べられず,また動きも遅くなってきていたため,群れとは離れて暮らしていました。
足腰が弱くなってきている気がしたので,老猿ホームのような場所を作りたい!と思っていたところでした。

ヨシコは「よっちゃん」の愛称で親しまれていた,とってもかわいいおばあちゃんでした。
私が担当になってからのヨシコは動きが他の個体と比べるとゆっくりであるものの,いつも一生懸命でした。
その何事にも一生懸命な姿がきっと可愛かったのだと思います。

ヨシコは最期まで一生懸命で,亡くなる前日までしっかり餌を食べていました。
野生であれば,亡くなった動物は他の動物の糧となり,次の命へ繋がります。
京都市動物園では,亡くなった個体は死因特定と今後の飼育管理向上のために解剖を行います。そうすることによって,次の命へ繋げていきます。

よっちゃん,
まさかこんな急に別れがくるとは…。
もっと長くよっちゃんが可愛く歳を重ねる様子を近くで見ていたかった。
でも,よっちゃんから教えてもらったことは,必ず次へ繋げます。
いつも一生懸命な姿を見せてくれてありがとう。
天国で美味しいものをたくさん食べて,京都市動物園のフサオマキザルたちを見守っていてください。

生前のヨシコを可愛がってくれた皆様,ありがとうございました。

フサオマキザル担当:櫻井