飼育員ブログブログ

2021年10月1日(金)秋の草花

ハヤブサ舎の東側に今年もホトトギスが咲き始めました。
昼間はまだ蒸し暑いけれど,季節はもう秋ですね。
京都の森エリアには,動物の名前が付いた可憐な秋の草花が咲いていますので,ご紹介したいと思います。

ホトトギス(ユリ科)

花びらの模様が野鳥のホトトギスの羽模様と似ていることから,名前が付けられました。
ハヤブサ舎のホトトギスは濃い色,救護センター掲示板にあるホトトギスは淡い色をしています。

キツネノマゴ(キツネノマゴ科)

ハヤブサ舎の中でも咲いている小さな花です。花が終わるとガクが穂のようになり,その姿がキツネの尻尾に似ているという説もありますが,似てるかな。

 

ヒヨドリバナ(キク科)

ヒヨドリがいる野鳥舎の中で咲いています。旅をする蝶のアサギマダラが好む花のひとつです。

イヌタデ(タデ科)

本家に比べるとあまり役に立たないという意味で,イヌという名が付いています。
タデのような有用植物ではないけれど,タデに似ているからイヌタデ。
紅色の花が集まった花穂は愛らしいです。

タカノハススキ(イネ科)

救護センター掲示板にある,斑入りのススキです。淡いクリーム色の斑がタカの羽のような模様なので,タカノハススキ。矢羽ススキ,矢筈ススキという名前もあります。

ユキノシタ(ユキノシタ科)

秋の草花ではないのですが(花は6月に咲きます),葉は一年中見ることができます。
この丸っこい葉がトラの耳に似ているので,中国語では「虎耳草」という名前が付いています。似ているかどうか,ぜひ確かめてくださいね。ユキノシタは救護センター掲示板の真下にひっそりと植わっています。

いずれもありふれた草花ですが,動物の名前が付いているのが面白いなぁと思います。

種の保存展示課 よしかわ