飼育員ブログブログ

2021年9月22日(水)ヒキガエルの食事

 少し涼しくなってきましたが,今のところ二ホンヒキガエルの食欲に変わりはありません。
 基本的に週に1回,ピンクマウス1頭を与えており,状況に応じてコオロギ3匹を与える日を設けています。

 どちらも一口でパクッと食べます。コオロギを食べる様子はYoutubeで御視聴いただけますが,1匹目は上手く食べています。2匹目の時に飼育員との息が合わず,床に落ちた時に食べたことで,口の中に床材が入ってしまったみたいで,足で口元を拭う姿はとても愛嬌があります。

 ちなみに,私はラオスでコオロギの揚げたものを食べたことがあるのですが,ポテトチップスのり塩味に似ていて美味しかった思い出があります。

 日本では,昔からハチの幼虫やイナゴ等,昆虫が食べられていますが,2013年に国連食糧農業機関が新たな食料・飼料になりえると結論づけた報告書を出しています。
 そして,以下のような利点があるとされています。
〇地球環境に優しい:温室効果ガスの発生量が少ない,少ない餌で早く食べられる状態になる,生活廃棄物(食材,人間廃棄物,動物廃棄物,堆肥等)をエサにすることができる。
〇タンパク質などの栄養面が優れている:生のコオロギの栄養価(タンパク質)は他の食肉とほぼ同等,繊維・銅・鉄・マグネシウム・マンガン・リン・セレン・亜鉛などの微量栄養素も多く含まれている。
〇生産・加工がしやすい:家畜と比較して「狭い面積」での生産が可能,素揚げをする・ゆでてペーストにする・乾燥させて粉末にするなどの加工が容易。
 近年の環境意識の高まりを受けて,世界的に昆虫食のニーズが増加してきているようですが,皆さんの周りでも,目や耳にする機会が増えたりしていますでしょうか。
 副園長 和田