飼育員ブログブログ

2021年8月27日(金)救世主,シジュウカラ!

突然ですが,皆さんには苦手な生き物がいますか?
やはり,黒光りするGでしょうか?それとも苦手な生き物はいませんか?

私はどうしてもセミが苦手です。他の生き物は基本的に大丈夫なのですが、どうしてもセミが突然飛んだり,ぶつかってきたりするのが克服できません…。
しかし,野鳥舎担当の私に,セミが苦手の私に,この夏試練が…。
野鳥舎の中で何匹ものセミが生まれるのです。
鳥を食べるヘビの侵入を防ぐため,野鳥舎には細かい網が貼られており,野鳥舎で生まれたセミは残念ながら外に出ることはできません。ということは,掃除や餌やり,個体を見るために野鳥舎に入る度,私はセミとの戦いを余儀なくされるのです。
「いてもいいけど,飛ばないで…頼むから突然動いたりしないで…」いつもそう願いながら飼育作業にあたっていました。

そんな私を救う救世主が!!野鳥舎で1番体の小さいシジュウカラです!

セミと体の大きさはあまり変わらないのですが,セミが生まれる度に,美味しいおやつ!とでも思うのか,追いかけまわしては仕留めてくれました!
そして,他の鳥たちもセミを味わっていたようでした。
ものすごい勢いでセミを追いかけ回し,セミも逃げるので,私が野鳥舎内にいるときにシジュウカラによる狩りが起こったときは心臓が止まりそうでしたが(–;)
担当者の力強い味方のシジュウカラ。なんていい子なんだ!と思いました!

そんなシジュウカラですが,網越しに野生のムクドリのヒナやシジュウカラのヒナに餌をあげているところが何度か見られています。
それもシジュウカラが大好きなエビやミルワームを与えているあたり,何だか温かい気持ちになります。なぜこのような行動をするのかは分かりませんが,父性本能なのでしょうか??

野鳥舎にはいろんな鳥が生活しており,毎日小さなドラマが起きています。
開園して,京都市動物園にお越し頂いた際にはぜひ野鳥舎の前で足を止めてじっくり観察してみてください!

野鳥舎担当:櫻井