飼育員ブログブログ

2021年6月12日(土)益虫?害虫?

皆さんはクモに対して,どのような印象をお持ちでしょうか?
その見た目や網・巣が嫌がられ,「不快害虫」とされることがありますが,そのほとんどは人に害を及ぼすことはなく,ハエや蚊,ゴキブリなどの「衛生害虫」を捕食することから「益虫」としての役割を果たしています。
類人猿舎では,その活躍が確認されています(ゴキブリを捕食したアシダカグモ)。

その他にも園内には,ジョロウグモや

ナガコガネクモ

ユウレイグモなど複数種のクモが生息していますが,先日,バツが残されていました。

このバツはコガネグモが作った隠れ帯や白帯と呼ばれるものでした。

その機能は,姿をカモフララージュしたり,捕食者から身を守るため,糸ではダメージを与えられない鳥などの動物に目立たせるため,紫外線光を反射させて獲物を引き付けるためなどの説が提唱されています。
副園長 和田