飼育員ブログブログ
2021年6月5日(土)獣医室だより116 オオコノハズクの風切羽
鳥のクリッピングとは,風切羽を切ること。
飼育鳥で,逃げ出して野鳥に襲われることを防ぐために行われます。
先日オオコノハズクのクリッピングを行いました。
但し,飛翔を防ぐ目的ではないため,正確には「クリッピング」ではないかもしれません。
この個体は,野生鳥獣救護センターで治療を受けました。
右上腕骨が2箇所折れており,骨はつながったものの長距離を飛ぶことができなくなりました。
残念ながら野生復帰不能と判断,現在園内で終生飼育しています。
さて,怪我の後遺症で,右肩が下がってしまうこの個体。
風切羽の先端が止まり木に擦ってしまい,移動の邪魔になっています。
このため,換羽が終わったこの時期に,右の初列風切羽の先端を切りました。
猛禽類は概ね1年に1回新しい羽に交換するため,これで約1年,右の風切羽が短いままになります。
この機会に,趾瘤症の確認も行いました。
きれいな趾裏ですね。
土佐