飼育員ブログブログ
2021年5月5日(水)飼育担当者には見せないらしい
飼育担当者は,動物に一番近いところで仕事をしており,日々の作業のなかで信頼関係を築いています。
そんなゴリラの飼育員が,自分には見せないと話してくれた行動を御紹介します。
左:ゲンキ,ゲンキの右奥にモモタロウ,右:ゲンタロウ,背中越しにキンタロウと担当飼育員
皆さんはゴリラのモックチャージという行動を御存知でしょうか。
ドラミングと同じく,基本的にはオスが群れを外敵から守るためやメスを獲得するために突進する派手なディスプレイのことです。
まだ2歳のキンタロウもしっかりと腕を突っ張り,胸を反らしてオスとして示威行動を見せます。
そして,おもむろに何度も向かってくるという行動を見せてくれました。この際,植栽のハランでわざと音を立てて!
このキンタロウの行動はとても可愛らしかったのですが,ゲンタロウは,目を離したほんの一瞬で距離を詰めてきてびっくりしました。
ちなみに,ゴリラは人の識別がきちんと出来ているからこそ,見せる相手を選んでいるのでしょう。昔,飼育していたゴリラのマック(オス)にまつわる話として,飼育の正担当者には交尾を見せなかったと聞いたことを思い出しました。
プールから上がるのに勢いが足りず,仕切り直したキンタロウとそれを見守るゲンキ。
これからも,いろいろな行動を見せてくれると思います。
副園長 和田