飼育員ブログブログ
2020年10月18日(日)獣医室だより083 ケヅメリクガメの食欲不振
季節の変わり目になると体調不良になる方も多いと思います。
これは動物園の動物も同じ。
夏に急に温度が上がるときには,鳥の熱中症に要注意。
逆に温度が下がる秋には,熱帯産の動物に注意する必要があります。
今年から屋外に出したケヅメリクガメはアフリカ産。
特に変温動物であるため,温度変化にはとても敏感です。
当園では2頭のケヅメリクガメを,夏期屋外で飼育しています。
先日,ケヅメリクガメの食欲がない,との報告を受けました。
熱帯動物館の屋外展示場を見ると,前日の餌は手つかず。
当日の天気は雨,連日雲がかかり,気温が一気に下がっていました。
恐らく気温の低下が原因だろうということで,屋内展示エリアに移動させます。
各々体重が10kg以上あるので運搬も一苦労。
ただし,甲羅を持つことができるので,同じサイズの哺乳類よりは簡単かもしれません。
移動直後はじっとしていましたが,その後無事食欲が戻ったとの報告を受けました。
不適切な環境温度は,爬虫類にとって呼吸器疾患,便秘,胃腸炎等様々な疾患の原因になります。
今後しばらくは閉鎖中の熱帯動物館屋内で飼育するため,皆様に御覧いただけなくなります。
公開再開まで,しばらくお待ちください。
土佐