飼育員ブログブログ
2020年8月8日(土)熱帯動物館は休館中ⅩⅩⅦ
熱帯動物館ファンの皆様へ
動物園は6月19日から京都府民以外の皆様にも御来園いただけます。しかし,まだ3密を避けるため熱帯動物館は休館しています。
そこで,引き続き,ブログやSNSで元気に過ごしている動物たちを御紹介します。なお,ケヅメリクガメは屋外放飼場が完成しましたので,ご覧いただけるようになっています。また,インドオオコウモリとハリネズミの屋外飼育を始めています。
ⅩⅩⅦ モンキヨコクビガメ
爬虫綱カメ目ヨコクビガメ科ナンベイヨコクビガメ属に分類されるカメで,テレケイヨコクビガメとも呼ばれます。本園では2001年まで種名として看板に表記していました。
名前のとおり,首は甲羅の中に潜り込ませるタイプではなく,横に曲げるタイプです。また,頭部には左右対称に黄色い斑紋が入るのが特徴ですが,メスの成体では斑紋がほぼ消失します。本園の飼育個体はオス(1991年,姫路水族館から来園)なので頭部の黄色い斑紋が残っています。
アマゾン川の個体群では下顎の髭状突起が2本,オリノコ水系の個体群では髭状突起が1本です。
食性は植物食傾向の強い雑食で,植物の葉,果実,水生植物などを食べ,最大甲長は46.5cmです。
湖沼や河川の周辺にある水たまり,氾濫原にある三日月湖,湿原などに生息し,水棲傾向が強いカメであることもあり,本園でも陸上にいる姿を見ることはまれです。1枚目の画像のように枝の上に乗って休息しています。
※以前の飼育展示場「爬虫類館」で撮影した陸上にいるときの画像
種としては1頭のみの飼育ですが,同じ場所で飼育しているナガクビガメとよく一緒にいます。
副園長 和田