飼育員ブログブログ

2020年6月22日(月)獣医室だより066 シロテテナガザルの爪切り

京都市動物園のシロテテナガザルは比較的健康で,私はこれまで治療したことはありませんでした。
この度初めて処置をしたので,ご報告させていただきます。

治療といっても,行ったのは爪切り。
クロマティーの左手中指が長く伸びすぎていました。
上の写真の中央部,爪が鉤爪状になっています。
 

飼育員用通路から近づくと,珍しがって近寄ってきました。
左手を金網にかけたタイミングで,飛び出た爪をイヌ用爪切りでカット。
一回目で半分近く切ることができましたが,もう少し切りたいところ。
しかし,その後はクロマティーに警戒されてしまうようになりました。
爪切りを目で追い,爪に近づくと指を引っ込めてしまいます。

疑いのまなざしを向けてくるクロマティー。
何度目かの失敗ののちふと思いついて,爪切りを動かして注目させながら,予備の爪切りで切ってみました。
結果は成功,無事他の指と同じ長さにすることができました。

うっかり爪切り後の指を撮り忘れました。
是非,来園してご確認いただければと思います。

土佐