飼育員ブログブログ

2020年6月17日(水)ウサギの豆知識その4

ウサギの担当をしていると,来園者の方から「小学校でウサギを飼ってるよ。」「昔はウサギと言えば白毛に赤目だった。」「うちで飼っている子はこんなことをするんです。」など色々なお話を伺うことがあります。
なので今回は,ヒトとウサギとの関わりについて,調べたことも含めて少しご紹介します。

前回のブログでも少し紹介したノウサギは,昔から捕獲して肉や毛皮を利用していた記録が残っています。現在,狩猟で捕獲される動物はシカやイノシシが増えていますが,1980年代までは,捕獲数で比較すると,ノウサギが圧倒的に他の動物を上回っていました。

カイウサギでは,明治時代に食用を目的に導入されたウサギと在来種を交配して改良した「ジャパニーズ・ホワイト(日本白色種)」という品種のウサギが生み出されました。毛の色は白色,目は赤色で,比較的耳が大きいのが特徴です。体重は3kgを超える場合が多く,大型になるように改良されたものは10kg以上になります。数十年前までは,この品種が主流だったため,ウサギと言えばこの姿をイメージされる方が多いようです。

教育のために学校でウサギの飼育をするケースも増えていったため,小学生の時にウサギの飼育を経験した人も多いですね。
そして現在では,ペットとして人気で,多くの品種がつくられています。
ちなみに,京都市動物園で飼育しているウサギたちは,ネザーランド・ドワーフ1頭を除いてみんな雑種です。

ネザーランド・ドワーフのスミ(11歳のおばあちゃん!)。小型で耳が小さいのが特徴です。

世界的に見てみると…現在も,家畜化されたウサギの利用でもっとも多いのは食用だそうです!繁殖力が高く,成長も早く,大型の家畜に比べると飼育に場所をとらないというメリットがあります。私も過去に1度だけウサギ肉を食べる機会があったのですが、くせがなく,とても美味しかったです。ウサギのみならず,家畜動物とヒトとの関わりは地域や文化によって様々なので,調べてみると楽しいですよ(^^)/

おとぎの国  髙橋 葵