飼育員ブログブログ

2020年5月22日(金)ウサギの豆知識その2

今回はウサギの「うんち」についてです!
食事中でしたらすみません!!


ウサギは硬便(写真左)と盲腸便(写真右)という2種類のうんちをします。コロコロと丸いうんちをすることは多くの人がご存じかもしれませんが、比較的柔らかい粒が固まっている盲腸便は、家でウサギを飼っていないと中々見ることはないかもしれません。というのも、ウサギはこの盲腸便を食べてしまうのです!!盲腸便を食べるのには、ウサギの消化の仕組みと深いかかわりがあります。

そもそも、ウサギを含む草食性の哺乳類は、植物の細胞壁をつくっているセルロースを消化できません。そのため、消化管の中に共生している微生物に分解してもらっています。この微生物による分解が行われている場所は動物種によって違いますが、ウサギは盲腸で分解をします。ここでの発酵物が肛門から出てきたものが盲腸便なのです。しかし、盲腸以降の消化管が短く、ビタミンBやミネラルなどの必要な栄養素を十分に吸収できないために、ウサギは盲腸便を食べて、もう一度栄養素を吸収するのです。ちなみに、盲腸で分解される繊維は小さいもののみで、大きすぎる繊維は分解されずに硬くて丸い硬便のもとになります。
長々と書いてしまいましたが、動物の消化の仕組みはとても面白いので、興味を持ってもらえると嬉しいです(^^)

おとぎの国  髙橋 葵