飼育員ブログブログ
2020年4月28日(火)ダンデライオン
ダンデライオン(dandelion)という言葉を聞いたことはありますか?
春に園内に彩を添えてくれる花の一つ「タンポポ」の英語名ですが,フランス語で「ライオンの歯」を意味するダン・ド・リオン(dent・de・lion)に由来するそうです。
ぎざぎざした葉がライオンの牙を連想させるかららしいのですが,
見比べてみると,私は臼歯の形に似ていると感じました。皆さんはどう思われますか?
なお,園内で観察できるタンポポは帰化植物である西洋タンポポです。在来種のタンポポとの見分け方は,蕾を包むように変化した葉(総苞片)が反り返っているかがポイントで,西洋タンポポでは反り返っていますので,身近なタンポポを観察してみてはいかがでしょうか。もし反り返っていなければ,それはカンサイタンポポで,そこには豊かな自然環境が残っているといえます。
なぜなら,西洋タンポポは種子のサイズが小さくて,他の植物との競争には不利であるため,他の植物が生えないような都市化した環境で生育し,豊かな自然が残る場所では生存が難しくなるからです。
さて,ライオンといえば,今年1月に国内最高齢で亡くなったナイルを偲ぶ企画展示を図書館カフェで開催してきました。展示期間が4月26日で終了となりましたが,新型コロナウイルス感染症の影響で閉園しており,ご覧いただくことが出来ませんでした。そこで,掲示していたパネルをご覧いただけるようにホームページ「エンジョイ!!ZOO」に掲載(特別展FIRST LOIN)しましたので,御覧になれなかった皆様に,ご一読いただければと思います。なお,延期している追悼講演会については,状況が落ち着いてからの開催とさせていただきます。今しばらくお待ちください。
副園長 和田