飼育員ブログブログ

2020年4月6日(月)獣医室だより055 カルガモの脱臼

雨が降ったある日,水禽舎のカルガモの歩き方がおかしいとの報告を受けました。
歩き方に異常があることを,跛行と呼びます。
早速診療室に連れてきてもらい診察を行いました。
鳥類で跛行が見られる場合,真っ先に足裏の感染(趾瘤症)を疑います。

が,今回の個体の足裏は比較的きれい。
次に肢全体を触って確認していきます。

さて,どこが悪いかお判りでしょうか。

今回の個体では第3趾の足の指に脱臼が見られました。
手で整復しましたが,問題は再発防止策。
元気が良い個体のため,足に添え木を当てても自分で取り除く可能性が高い…
今回は医療用アロンアルファで脱臼部周囲の皮膚を固め,添え木代わりとすることにしました。
本来は小鳥の肢に使う方法ですが,このサイズの鳥でうまくいくかは未知数。
 

今後も経過を追っていきたいと思います。

土佐