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2019年12月6日(金)獣医室だより037 ナマケモノのカロリー計算

先日熱帯動物館にやってきたフタユビナマケモノのパチパチ。
飼育開始にあたり,飼育担当者から給餌量の相談を受けました。

ナマケモノは大変省エネな生き物。
同体重の草食獣と比較すると,非常に少量の餌で生活できます。
従って,他の草食獣のデータを参考にできず,ナマケモノ固有のデータを探す必要がありました。

論文や本を調べたりもしたのですが,なかなか具体的な数値が出てきません。
他の動物園や動物病院の先生に教えを請い,英語やスペイン語とも格闘し…
(ナマケモノの生息地域は中南米であるため,専門書はスペイン語で書かれていました)
結局,生野菜であれば500g程度,草食獣用ペレットであれば80g程度で充足するという結論に落ち着きました。
現在この給餌量で,健康に過ごしてくれるか様子を見ているところです。

先日のカフェDeトークでの村松大輔先生の講義によれば,樹上生活の草食動物で,果実ではなく,木の葉を主食に生活する生き物は大変珍しいそうです。
栄養価の低い葉を主食にしつつ,木の上で生活できるほどに小型化した結果として,エネルギー消費そのものを減らしてしまったのがナマケモノであるとのこと。
怠けるのも,生存戦略なのですね。

土佐