飼育員ブログブログ
2018年5月2日(水)京都市動物園開園から115年始まって以来の大ピンチ!?
明治36年に開園した時からあるこの噴水池。
赤い○のところから琵琶湖疏水を通って琵琶湖の水が入ってきています。
ですので,この池は琵琶湖と同じ生物がすんでいます。
最近,異変が・・・
排水のカゴを上げると・・・
お魚がいっぱい!
いやいや,嬉しくはありません。
この魚は「ブルーギル」という外来種です。
本当は北アメリカが原産の魚で,もともと日本いる魚たちを食べてしまい,繁殖力が強くどんどん増えているため問題になっています。
この日は雨が多く降った日の次の日で,10匹がかかっていました。
それからというもの,毎日のようにかかっています。
今日も3匹いました。
同じく外来種のアメリカザリガニもいます。
最近,魚を食べる野鳥がよく来ているなぁと思っていました。
魚がいっぱいいるんだろうと嬉しく思っていましたが・・・
アオサギ
コサギ(左)とダイサギ(右)
カワセミ
彼らにはブルーギルをいっぱい食べてもらいたいのですが,残念ながら彼らには固有種も外来種も関係ありませんから食べてほしくない魚も食べているのでしょう…
ブルーギルはまだ小さいものしか見つかっていません。
きっと噴水の口から卵か稚魚の状態で入ってきたのでしょう。
昨年はブラックバスもいました。
産卵床を作っているようにも見えます。
とにかく,琵琶湖も外来種が問題となっていますのでこちらにもついに影響が出てきたということです…
この噴水池ができて115年。
今までにない大ピンチをむかえています。
外来種の駆除や対策もしっかりやっていかなければ,この池でイチモンジタナゴが生活できる日はまだまだ遠いのです…
種の保存展示課 タカギナオコ