飼育員ブログブログ
2016年12月28日(水)第一位はだれ?!
サル年ももう終わりですね。
老猿ホームにおじいちゃんおばあちゃんが移動しました(詳しくは前のブログをご覧ください)。
残された(比較的)ワカモノたちはどうしているかというと,
まず第一位オスとして君臨していたアサタローがいなくなったため,群れが少しそわそわしました。
アカゲザルのようなサルの群れではボスザルというものはいません。
それぞれに順位はありますが,順位の高い個体がボスのように群れを束ねたりすることがないため,ボスと呼ばずに第一位やアルファと呼びます。第一位オスや第一位メスがいます。
サル島には第一位オスだったアサタローがいなくなって,オスは「トノ」だけになりました。必然的に第一位オスです。
きりっとした縦長の顔とあごの下にたるんだほお袋が特徴です。
また第一位メスはトノの妹の「ツボネ」です。
ツボネは体ががっちりしていて眉間に縦に毛がしっかり生えています。
お兄ちゃんのトノと妹のツボネ,どちらのほうが順位が高いと思いますか?
普通に考えるとお兄ちゃんの方が順位が高いように思いますが,
アカゲザルやニホンザルのようなサルの仲間では「末子優性の法則」というものがあり,
末っ子の妹が一番お母さんからの保護や後ろ盾を得ることができるので一番順位が高くなります。
この兄妹にもその法則が適応されているようで,
トノは前よりちょっとみんなに対してえらそうになりましたが,妹のツボネには勝てず,場所や餌をゆずっています。
アカゲザルのお兄ちゃんも大変ですね(笑)。
アカゲザル担当 板東 はるな(末っ子長女)