飼育員ブログブログ

2016年2月16日(火)激かわ♪赤ちゃん生まれました☆

2月12日の昼下がり。
今日も穏やかに一日が過ぎようとしていました。。。
夕方の作業に向かおうとしていたその時、耳を疑う一本の無線が…
“ハイラックス舎で赤ちゃんが生まれてるそうなので確認をお願いしますっ!!”

「…えっ(・_・;)???」

とりあえずハイラックス舎へ猛ダッシュε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
外から展示場をのぞき込むと砂場の隅に黒い塊が!
たしかに赤ちゃんでした。。。
しかも2頭っ!!!!

出産したのは体の一番小さなチイちゃん。
↓↓
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普通、動物の出産は夜か明け方になることが多く、
寝室や小屋の中など静かで落ち着ける場所で出産します。
しかし、チイちゃんはなんと真っ昼間の展示場、
お客さんの目の前で出産しました(・∀・;)
朝掃除に入った時には全く出産の気配なんてなかったのに…

さて本来なら母親が寄り添い、赤ちゃんの体を舐めるなどして世話をするところですが、今回は母親がまだ若く、初産ということもあってか、出産後すぐ赤ちゃんのそばを離れ、赤ちゃんはへその緒がついた状態のまま放置されていました。
発見した時には出産から20~30分が経過していたようで、
2頭とも体温が下がって動かず、ほとんど呼吸もしていない状態。。。

「いかんっ、このままでは死んでしまう!!」
すぐに保護して動物病院へ運び、温浴とマッサージを行い、緊急薬を注射。
獣医の迅速で適切な処置のおかげで、2頭ともなんとか一命をとりとめました。
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元気に動くようにはなりましたが、今日は大事をとって一晩保育器で入院です。
体長約15cm、体重約95gの小さな赤ちゃんたち。
しかし生まれたばかりとは思えないくらいしっかりと目は開き、体毛もフサフサと生えそろっていて、なんとすでに歯まで生えています!
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ケープハイラックスは小型の哺乳類にしては妊娠期間が長く、
お腹の中でしっかりと赤ちゃんを成長させて出産します。
これだけしっかりした状態で生まれてきたので、その分生命力も強かったのでしょう。
よくぞ持ちこたえてくれました(ノД`)・゜・。

母乳を一口も飲んでいないので、人工哺乳をしてから休ませることに。
小さな体をガーゼでくるんで片手で持ち、小さな乳首をつけた注射器で
誤嚥しないように慎重に飲ませます。
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死の淵から奇跡の生還を果たした2頭は
自ら力強く乳首を吸ってミルクを飲んでくれました!
ほんとによかった~ε-(´∀`*)

元気に大きくなるんだよ~☆
しかし見れば見るほど…
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激かわうぃ~っ(´艸`*)!!!

担当:くろ