飼育員ブログブログ
2015年12月5日(土)鳥類舎事件簿~その6~
前回の鳥類舎事件簿が,なんと1年以上前でした。たいへんご無沙汰してしまってすみませんでした。
あれからいろいろなことがありすぎました・・・・
なので大まかにお知らせしたいと思います。
NO.19 お引越し
NO.18のあと,「京都の森」にできた野鳥舎。
施設ができてすぐに鳥たちを入れるわけにはいかず,準備が必要です・・・・・
まずはできたての野鳥舎がこちら
鳥たちにとって,植物は隠れ家であり,止まり木であり,雨風をしのぐ場であり,夏の日差しから避ける場であり,エサの虫を招く場であり・・・と大切な役割をするのですがまだ植えたばかりでほとんど緑が見えません。
このまま鳥たちを入れたらダメです!!
さらに木を植え,下草を生やし,なんとかここまでになりました。
これでもまだ足りないくらいですが,これから成長していくのを待つことにします。
他にも,鳥たちに危ないところはないか,大きな穴はないかなどチェックしました。
ここに入る鳥たちは,野生でなんらかの傷を負ってしまい救護センターに運び込まれ,野生復帰できない鳥たちがほとんどです。
飛べない鳥,脚が悪い鳥などもいます。
鳥の種類も様々です。
それらを考慮して止まり木や池の水深,エサの種類や置く場所などを考えなければなりません。
いわば「ユニバーサルデザイン」です。
果たして,「京都の森」オープンに向けて野鳥舎の内装が出来上がったわけです。
NO.20 新人さん
「京都の森」がオープンしてまもなく,新しい仲間が増えました!
アオゲラです。
アオゲラはキツツキの仲間です。
この鳥も救護センターに持ち込まれ,センターで治療の後野鳥舎にやってきました。
キツツキ独特の垂直に止まる行動はできるのですが,飛ぶことができません・・・
さきほども言いましたが,ここには多種多様の鳥がいます。
どの鳥もしっかりと食べて,この空間で他の鳥たちと生活していけるよう,私たちは様々な工夫をしなければいけません。
アオゲラは,虫を食べる鳥です。
しかし,虫は他の鳥にも大人気!
まだここに慣れていない新人さんのアオゲラがうまく採れるようにしなければいけません。
細い塩ビ管にミルワームを入れ・・・・
縦に取り付ければ
他の鳥は食べられません^ ^
加工した竹筒にコオロギを入れ・・・・
これも縦に取り付けます。
この穴から取り出します^ ^
他の鳥に虫を食べられることもなく(虫は他の鳥用にも与えています),少しずつ慣れてきて,最近はキツツキならではのいたずらもするようになりました ^^;
木の幹がつつかれてしまいました!!
元気に生活してくれてうれしいのですが・・・・次の対策を練らなければいけません。
新しくできた「京都の森」の野鳥舎,毎日いろいろなことがあります。
見に来てくださいね!
種の保存展示課 タカギナオコ