飼育員ブログブログ
2015年6月2日(火)ゾウのトレーニング
4頭の子ゾウたちは毎日トレーニングをしています。午前1回,午後1回。
4頭それぞれ習得スピードは違いますが,みんな頑張ってくれています。
1「とまれ」
一番重要な号令となります。当園では直接飼育といって給餌や清掃の際には,ゾウがいる部屋に入り作業をします。なので少なからず多少の危険が伴うのです。ゾウを安全に静止させたい時や治療を行うときはこの号令が有効になります。
2「おいで」
トレーニングを始めるときなど,自分の近くに来て欲しい時に使います。
3「みみ」
これは耳カセといってゾウの耳に掛けてゾウの動きをコントロールします。ラオスで使われていたものを引き継いで使っています。耳カセの先は少し鋭くなっています。
「みみ」という号令に従って,頭を下げるトンクン
7歳のトンクンは背が高いので,耳カセを付けるときに頭を少し下げてもらう必要があります。耳カセを外す時もこの号令を使って外します。
ひだり
基本動作となります。これらの号令で目的の場所まで誘導します。
5「ふせ」「たて」
騎乗に向けて特訓中です。背中に乗るためにはまず,伏せをさせます。
次に,前肢に乗ります。
最後に背中にまたがります。まだそこまでは出来ませんが,出来るように練習中です。
6「はなあげ」「はなおろせ」
上手に鼻上げができてます。
7「あしあげ」「あしおろせ」
巨体を支えるゾウの足のケアはとても重要です。あしの裏をチェックしたり,乾燥防止のためにグリセリンを塗ったり。
また,治療のために一時的にチェーンで係留する時は,動きを制御する目的でも大変有効な号令です。
8「よし」
餌の前まで号令で誘導し,「よし」の合図で食事開始です(*´∀`)♪
最初は4頭みな馴染みのない日本語に戸惑った様子でしたが,最近では少しずつ号令を理解し従ってくれています。飼育員が子ゾウたちを叱っている場面に出くわすかもしれませんが,それはお互いが良好な関係を作っていく上で必要なことですのでびっくりしないでくださいね。彼らがケガや病気または出産といった時に少しでも安全に,そしてゾウへのストレスがなるべく軽減されることを願って,日々のトレーニングを行っていこうと思っています。
ゾウ担当:米田