飼育員ブログブログ

2014年3月5日(水)サクラについてご報告

ツキノワグマのサクラです。

先日の黒・茶限定の人気投票では,
たくさんの投票ありがとうございました。
担当としても,サクラの人気をたくさん感じられたイベントでした。

さて,そんなサクラですが,
ひとつ,みなさんにお伝えしなければならないことがあります。
気が付かれている方もいるかもしれませんが,
実は,サクラの右胸には,腫瘍があったのです。

高齢のため,麻酔をかけての摘出は危険を伴います。
そのため,ここ数年の間,様子を見守っていました。
しかし,先日腫瘍から,出血が見られ,一応は止まったものの…。
担当獣医の判断では「出血が止まらず,手遅れになる可能性がある」
ということになり,今回摘出手術を行うことになりました。

麻酔にかかり,手術台にのるサクラ。
彼女の右胸にある赤い物が,その腫瘍です。

慎重に摘出を行います。

ひとまず無事摘出を終え右胸もきれいになりました。

みんなで,麻酔から覚めるのを待っているところです。

無事麻酔から覚めたサクラは,
現在部屋の中で経過観察を行っているところです。
そのため,少しの間ご覧いただけなくなりますので,
ご了承ください。
ちなみに,ものすごく元気です。

今回の腫瘍は取ることができましたが,
今後どのようになるのかは正直わかりません。

まずは「京都の森」新居での生活を目指して,
サクラと獣医ともに頑張っていきたいです。
今後ともサクラをよろしくお願いします。
               ツキノワグマ担当 オカベコウタ

担当獣医より…
今回は,ツキノワグマ(サクラ)の右胸にできた腫瘍の摘出を行いました。
サクラは39歳と高齢なので,麻酔処置には大きなリスクが伴います。
このため,これまでは麻酔処置を見合わせていました。
しかし,最近になって2回ほど腫瘍から大きな出血があり,
化膿したため,出血や感染症のリスクが麻酔をかけるリスクよりも上回ると判断し,急きょ麻酔下での手術を行いました。
麻酔から覚め,翌日には元気な姿が見られたときには,本当によかったと思いました。
これからももっともっと長生きしてもらえるよう,獣医・飼育ともども頑張ります。
                       担当獣医 塩田