飼育員ブログブログ
2014年3月4日(火)3月3日 良い日,旅立ち。
昨日,3月3日,キリンのシウン(もうすぐで3歳)が京都を旅立ちました。
朝方は天気予報と違い,サラサラと雨が降っていました。
「これは,本番で泣いてしまうわけにはいかんうちに代わって,おてんとうさまが泣いてくれてるんやろか・・・」とちょっとセンチメンタルになってみるかわむら。
このような4頭家族の姿(ちっちゃいウリュウは右のグレーの箱の向こうに白く光っちゃってます;;;)を見れるのも最後の朝になりました。
グラウンドに出たシウンは,いつもと変わらず,この箱に入って嫁に行ってしまう事実も知らず,自ら中に入りエサの葉っぱをほおばっています。
そして,いよいよシウンを運び出す作業が始まりました。
朝の雨に代わってすっかり良い天気♪
まずは,いつもやっていたトレーニングを,この日もいつもどおりに行い,箱の中に誘導します。
一度箱から出てしまうも,最終的には開始6分で扉閉め切りを完了しました。
箱の向こう側ではゴトゴトギーギー搬出に向けた作業が始まりました。
シウンは不安げに扉の向こうを見ています。
そんなシウンを放ったらかさず,気分が紛れるように反対側でトレーニングの続きをしようと誘います。
彼女は,外の動きが気になってしょうがない様子でしたが,時々トレーニングに付き合ってくれ,ご褒美をあげるとバクバクと食べてくれ,なんとかまだ落ち着いているなと感じました。
あっぱれシーちゃん!!!
箱の上部が開いているところに,大きなブルーシートをかぶせ,シウンの首をおじぎさせます。
そして,ブルーシートの下で,専用の天井板をスルスルと設置していき,「完全な箱」を作ります。
箱の中では,不安な時にするという,首反りの行動を頻繁にし出しました。
少しでも気を紛らわすため,トレーニングを続けます。
時々ですが,彼女はちゃんと応えてくれました。
画像の右端には,いつもキリンに会いに来てくださるお客様からのプレゼントのお守りが。「シウンが無事浜松に着きますように」と祈りをこめて,箱に付けさせていただしました。
当日を迎えるまでは,感慨深くなるかと想像してましたが,当日は慌ただしく作業が進む上に,事故なくシウンの箱入れ作業をしなくては!と意気込んでいたために,トラックを見送った後もただただ達成感のみが心を満たしていました。
そして,シウンが無事浜松に到着したとの知らせを聞き安堵。。。
で,
今朝。
キリン舎に様子を見に行くと,大きな部屋の中には2頭のキリンだけ(お父さんのキヨミズは隣の部屋で仕切られています)。
「ウリく~ん,おはよーっっ!みーちゃ~ん,おはよーっっ!!
・・・・・・・・・。」
もう「シーちゃ~ん!!」て呼びかけることはないんやなぁ。。。
そう思うと,胸が苦しくなって涙が出そうになりました。…こらえたけど。
キリンを担当してまだ9ヶ月。
それまでに聞いてきたキリンとは,かなり神経質で,新しい音や物,環境に過敏で。。。
でも,シウンはそれをひっくり返すイキオイで良いコでした!
短い間でしたが,シウンを「自慢の娘!」と大きな声で言えるくらい良い関係を築けたと思っています。
3月2日のイベントで寄せて頂いた,たくさんのお客様からのメッセージ♪
京都のシウンは,多くの人に愛され見守られてきました。
浜松のシウンになってからも多くの人に見守られて,リョウくんとこれからの家族と,ステキな日々を過ごしてくれると祈っています。
あぁ~…今度いつ会いに行こ(^_^)
かわむら