飼育員ブログブログ

2009年5月21日(木)ハッピィバースデイ満ちるちゃん!!

 今回はとーっても長い内容です(笑)

 
5月22日はインドオオコウモリ満ちるの誕生日なんです。
去年のこの日、メスの赤ちゃんがめでたく生まれました。けれど、母親の胸にしっかりしがみついているだけの力がなかったようで、地面に落っこちてしまったのです。
再び母親の胸に戻す試みをしましたが、失敗に終わり飼育員の手で育てること(人工ほ育)に。
   
その時の満ちる。手の中におさまる小ささで、耳も垂れた状態。
 
人工ほ育は決して楽なものではありませんでした。
「ミルクを上手に飲んでくれない…」「良いウンチが出ない…」「体重が減ってしまった…」
満ちるが生まれてそんなに経たない頃に脱水で死の淵に追いやってしまうようなこともありました(;_;)
試行錯誤の連続でしかないけれど、相手は弱い赤ちゃん。失敗がすぐさま彼女の死を招く可能性もあるので、何かを判断するにもとても重さを感じたものです。
  
注射器からミルクを飲む満ちる。やっと良い具合に飲みだした頃です。
まだ耳が垂れてるやん。。。かわいい。。。
 
お腹がパンパンになるまでドンドン飲むようになって体重も増え、耳も立ってきて(笑)、そんな元気な姿を見てホンマ嬉しさと安堵でいっぱいの毎日でしたσ(^-^)
 
いきなりデカイ!!!手ではおさまらないくらいの大きさに成長しています。
この頃は離乳食のペースト状にしたリンゴやバナナもペロリ。ミルクの回数も格段に減ってます♪
 
満ちるはずっと爬虫類館の中で過ごしていたので、時々日光浴に連れ出すことも。Tシャツにしっかりつかまってエエ子やぁ(親バカ)。
 
4ヶ月目くらいから他のコウモリたちとご対面させたりして少しずつ人工ほ育卒業のための練習を始めました。
 
どれが満ちるや!!
元気まんまん、体重もずっしり、昼間だけ他のコウモリたちと同居をさせるようにしました。夜はまたみんなと別にし、満ちるだけしっかりエサを食べさせました。9か月目くらいには完全に同居もさせました。
ただ、心配事が。満ちるはどうもみんなに囲まれてエサを食べることが少し怖いようで、へっぴり腰で食べてました。上手にエサを食べられない様子…。
少し体重も減ってきたなぁという矢先でした。栄養失調でしょう、フラフラな状態になってしまい再び満ちるだけ分けることになりました。
足の力がなかなか戻らず、網にぶら下がっているだけがやっとの状態がしばらく続き、心配と申し訳なさでいっぱいでした。
 
今では、もうすっかり元気になり、また昼間だけでも他のコウモリたちと一緒にできるかなぁと考えています。
この1年間、この春まで一緒に担当していた満ちるのオトンFさん、現在担当のハマさん、みんなの知恵と協力と、そして満ちるの生命力でここまでこれました。
ありがとうございます。
 
満ちるの名前の由来は、生まれた時は小さく弱々しくて心配だらけやったので
「元気と幸せに満ち溢れるように」と願いを込めてつけました。
これからももっと「満ちる」らしく元気で幸せでいてやぁ!!!
 
by 満ちるのオカン