生き物・学び・研究センターブログ

2015年3月6日(金)も・モ・藻


昨年10月に整備を終えた噴水池ですが,現在は藻が増え続けています。

日が当たることで増えるスピードもあがります。それにともない,水面に浮いてくる藻も多くなり景観にも影響し,汚泥として堆積することにもつながるため取り除く必要があります。そこで,清掃を兼ねて採取し,顕微鏡で観察しました。

大量です。水分を多く含み,とても重たいので網目のある入れ物移して水を切りました。

なお,顕微鏡で見るとこんな感じなのですが,何の藻か分かりますか?

400倍まで拡大すると特徴的な構造が見えてきます。

正体は「アオミドロ」でした。
「アオミドロ」はホシミドロ目ホシミドロ科アオミドロ属 Spirogyra
に属する藻類の総称で,糸状で細胞内の葉緑体がリボン状で螺旋形になっているのが特徴です。また,採取の時にも
体感しましたが,触るとぬるぬるしており,それもこの藻の特徴です。

以前はきっと「ソウギョ」が食べてくれていたのでしょう,ここまで増えることはありませんでした。しかし,藻を食べる生き物がいないでは,増える一方です。そして,「アオミドロ」以外にも,こんなのやあんなの...

…が観察されました。現在整備中の「京都の森」とつながりをもたせ,噴水池も環境教育の実践の場として活用していく予定なので,これらの植物プランクトン(微細藻類)についても,調べていきたいと思います。また,回収した藻を今回は廃棄しましたが,何か有効な使い道はないかも考えているところです。もし,何か良いアイディアがあれば,教えて下さい。

生き物・学び・研究センター 和田