生き物・学び・研究センターブログ

2011年1月29日(土)マンゴロウとの日々(その1)

2011年1月17日にマンドリルのマンゴロウが亡くなりました。

2008年4月から動物園に来て、最初に研究に参加してくれたのがマンゴロウでした。

上の図は、マンゴロウが勉強を始めたのをお知らせした掲示パネルです。


マンドリルにタッチモニターを見せた当初は、みんな怖がって近づいてきませんでした。

そこで、群れを守る立場であるマンゴロウが前に出てきたのでした。

最初から勉強しに来たわけではありません。
最初は、むしろタッチモニターを押しのけようとしました。
そうやって画面に触れたときに、彼にリンゴを一かけらずつあげていると、やがて画面に触ったらリンゴがもらえることに気がついたのでした。

マンゴロウが勉強を始めると、メスのオネさんや子どもたちも集まってきました。
そのうちに、オネさんがマンゴロウのリンゴを横取りするようになりました。

マンゴロウは手が大きくて、柵の格子の間から出せないのですが、手の小さなオネさんや子どもたちはもっと前に伸ばせるので、先にリンゴを取ることができたのです。
働いているのはマンゴロウなので、マンゴロウにあげようとしますが、強引なオネさんには何度も横取りされてしまいました。
マンゴロウも気がいいのか、横取りされてもあんまり怒らなかったので、いつでもオネさんが横にくっついていました。

これは2008年の春から夏にかけてのお話です。
マンゴロウとは3年近くにわたってほとんど毎日顔を合わせていたので、思い出はたくさんあります。また次回、続きを書かせてもらいます。


田中 正之