生き物・学び・研究センターとは生き物・学び・研究センター

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2008年に京都大学と京都市の間で、「野生動物保全のための研究と教育に関する連携協定」が結ばれました。そして、京都市動物園と京都大学野生動物研究センター(WRC)がその中核となって活動してきました。私は、WRCの教員として2008年から京都市動物園で研究活動、教育活動を行ってきました。この度、新しく「生き物・学び・研究センター」が京都市動物園にできるに当たって、大学を離れ、センター長として着任いたしました。このセンターは、京都市動物園における学術研究と環境教育をより一層推進するために設けられました。

生き物・学び・研究センターには4つのミッション(使命)があります。

(1)生き物について学ぶ
動物園で飼育されている動物のほとんどは、野生動物です。彼らの行動や生理、ゲノムに関する基礎研究を行い、その成果を通して飼育管理方法の改善や繁殖に貢献することを目指します。

(2)生き物から学ぶ
動物園で飼育されている動物のほとんどは、本来の生息地において絶滅の危機に瀕しています。この野生動物を通して、地球環境や地球に暮らす全ての「いのち」の大切さを学べるようにします。

(3)学びについて学ぶ
小・中・高等学校教育への貢献を目指します。現在、動物園の利用頻度が低いこの世代が利用できる教育プログラムを開発します。また、その他にも教育の実践を行います。

(4)学びから学ぶ
生きている動物を写生できる場を提供してきた動物園として、京都画壇に貢献してきた伝統と、世界をリードしてきた京都大学の霊長類をはじめとする野生動物研究から、「文理の知を超えた学び」の姿を学べる場を目指します。

このミッション達成のために精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。 (2013年4月 田中正之)
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2017年度事業として、「生き物・学び・研究センター パワーアップ事業」が採択されました。本事業は、動物園 生き物・学び・研究センターの研究及び教育体制を強化しようとするものです。研究面では、国が承認する研究機関の指定を受け、科学研究費補助金等の外部資金の積極的獲得を目指し、希少野生動物の研究を推進します。教育面でも、市民に先進的な学びの場を提供するとともに、海外からの希少動物の導入についても積極的に取り組みます。

京都市動物園生き物・学び・研究センターの研究体制の充実について
~先進的な研究成果を種の保存,動物福祉に生かし,市民の皆様に教育サービスとして提供~

(2017年4月24日発表)

文科省科研費助成事業における研究機関の指定について
(2018年2月7日発表)

2024年4月1日付けで、生き物・学び・研究センタースタッフに新しい仲間が加わりました。

メンバー

センター長 田中正之(Tanaka, Masayuki)
研究教育係長 土佐祐輔(Tosa, Yusuke)
主席研究員 山梨裕美(Yamanashi, Yumi)
研究推進員(会計年度任用職員) 工藤宏美(Kudo, Hiromi)
教育普及員(会計年度任用職員) 金原弘武(Kinpara, Hiromu)
学振特別研究員(PD)内藤アンネグレート素(Annegret Moto Naito-Liederbach)