救護センターブログブログ

2017年9月21日(木)火の鳥

月見れば千々にものこそ悲しけれ
我が身ひとつの秋にはあらねど    大江千里

月を眺めては物思いにふける季節になりましたね。
ここ数年来,夏の常連だったアオバズクもアカショウビンも
今年は来なかったなぁとしみじみ振り返っていたのですが
翼を骨折したアカショウビンが救護されて来ました。

blog20170921_5

心情的には「来てしまいました」です。
というのもアカショウビンは夏の渡り鳥なので,
そろそろ南の国に帰る時期だからです。
間に合うのか,渡りに。
心配ですが,今は術後の回復を待っているところです。

毎日,体重をはかっています。その怒った姿の可愛いこと。
まるでペンギンみたいです。
blog20170921_1

足もまた可愛いです。特に足の裏が。
blog20170921_2 ぺたんこ
blog20170921_3 でこぼこ

胸のウロコ模様や嘴の色から判断すると,
今年生まれの若鳥のようです。
「火の鳥」の異名を感じられるほどには嘴は赤くないですが,
紫色の光沢がある赤茶色の羽や背中の瑠璃色は,大人の鳥と同じです。
blog20170921_4

アカショウビンは京都府のレッドデータブックでは,絶滅危惧種に指定されていて
府内での繁殖は極めて少ないようです。
この若鳥が無事に回復して,初めての渡りができるよう願ってやみません。

       救護センタースタッフ 吉川