救護センターブログブログ

2017年9月7日(木)ハヤブサ健康診断

救護センターには,野生復帰できず終生飼養となったハヤブサが4羽います。
先日,久しぶりにハヤブサの健康診断とお手入れを行いました。

blog20170903_1 採血

blog20170903_2 
  キールスコア判定(竜骨の周りに付く筋肉量から肥痩を判断)

 blog20170907_3 爪切り

blog20170907_4 くちばし切り

そして体重測定です。

どのハヤブサも救護センターに来てから2年ぐらい経っています。
長らく猛禽を飼育していると,足裏にウオノメのような物ができることがあります。
趾瘤症,バンブルフットです。
blog20170903_5 
  ひどい症例の場合は手術で切除します。

野生では水平飛行時に時速100kmで飛ぶハヤブサですが,
ここにいるハヤブサたちは翼の骨折が原因で飛べなくなり,
止まり木から止まり木へ,跳び移ることしかできません。
運動量を誇っていたハヤブサには,止まり木にいる時間が長いと
足への負担がかなりのものになります。
猛禽類に罹りやすい趾瘤症ですが,
救護センターではトビやオオタカよりも,ハヤブサによく見られます。

4羽のうち3羽に趾瘤症の罹患歴があり,今も経過観察中なので
足裏チェックも行いました。
blog20170903_6 自主的に開く

4羽とも足裏の状態は良好だったので,
今まで続けている予防策が功を奏したのかも知れません。
予防策とは…
エサの量と内容を見直し,体重が増えすぎないようにする。
エサとなるマウスにニンジンやバジルを与え,ビタミンAを補給。
止まり木につけた人工芝をパコマ消毒する。
この3点です。
ハヤブサたちが健康に過ごせるよう,今後も続けていきます。

blog20170903_7 おきばりやす~♪

       救護センタースタッフ 吉川