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2018年6月1日(金)ニシゴリラ(ゲンキ)の妊娠について
この度,京都市動物園で飼育中のニシゴリラの「ゲンキ」が妊娠しましたので,下記のとおりお知らせします。
ゲンキにとっては,平成23年12月21日の出産(ゲンタロウ)に続く2回目の妊娠となり,このまま順調に経過すると,本園のニシゴリラの出産は,ゲンタロウの誕生以来7年振り5回目となります。また,平成29年10月9日の「恩賜上野動物園」(東京都)における誕生に続く,ニシゴリラの国内18回目の出産例となります。
記
1 妊娠したニシゴリラ
(1) 名 前 ゲンキ(メス)
(2) 生年月日 昭和61年6月24日(31歳)
(3) 出生場所 京都市動物園
(4) そ の 他 平成29年4月に発情兆候が,
また,同年11月に岐阜大学の
検査で発情回帰が確認され,今
年1月以降,交尾が確認されて
いる。
なお,第2子となるため,動物
貸付(繁殖)契約書に基づき,
本園の帰属となる。
2 父 親
(1) 名 前 モモタロウ(オス)
(2) 生年月日 平成12年7月3日(17歳)
(3) 出生場所 東京都恩賜上野動物園
(4) 来 園 日 平成22年10月18日
(5) そ の 他 ブリーディングローン(繁殖を
目的とした貸借契約)により,所
有者である千葉市動物公園から
借受
3 出産予定日
平成30年12月11日(火)~23日(日)
(妊娠期間は227~239日)
4 飼育経過
平成29年 4月 5日 ゲンキの発情兆候確認
11月 6日 検査により,発情回帰を確認
平成30年 1月 7日 交尾を確認,以後,定期的に交尾を確認
5月 7日 簡易検査により妊娠反応陽性
5月 9日 糞中性ホルモン検査を岐阜大学に依頼
5月25日 岐阜大学の検査で性ホルモンの上昇を確認
5 国内飼育状況
平成29年12月31日現在,国内7施設で21頭(オス10頭,メス11頭)が飼育されている。
GAIN(※)ホームページによる,直近5年の出産例は以下のとおり。
平成25年 4月24日 恩賜上野動物園 モモカ(メス)
平成25年 6月 2日 東山動植物園 アニー(メス)
平成28年10月12日 恩賜上野動物園(生後1時間で死亡)
平成29年10月 9日 恩賜上野動物園 リキ(オス)
※ 「大型類人猿情報ネットワーク」を意味する英文の頭文字。チンパンジー,ボノボ,ゴリラ,オランウータン,テナガザルについて,日本国内で飼育されている個体の情報を収集し,データベース化し,一般に開示して学術研究の推進に供する事業
(参考)ニシゴリラ(英名:Western Gorilla 学名:Gorilla gorilla)
ニシゴリラは西アフリカの熱帯雨林に生息している。繊維質の多いものから果実まで多様な植物の他,シロアリなどの昆虫も食す。雄は成長すると背中が銀白色になりシルバーバックと呼ばれ,数頭の雌とその子どもからなる群れを作る。生息地の環境破壊と密猟により減少し,ワシントン条約附属書Ⅰ(絶滅の恐れが最も高く,特に厳重に取引が規制されている種)に指定されている希少種で,その繁殖が大きな課題となっている。