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2017年3月2日(木)ツシマヤマネコの死亡について

京都市動物園で飼育していましたツシマヤマネコのオス「マナブ」が,死亡しましたのでお知らせします。

1 死亡年月日

  平成29年2月28日(火)              

2 死亡原因                                 

  岐阜大学共同獣医学部病態獣医学講座にて病理解剖を依頼

3 死亡個体について

 ⑴ 愛 称 マナブ

 ⑵ 性 別 オス

 ⑶ 出生日 平成26年5月27日                               

                    西海国立公園九十九島動植物園森きらら 生まれ

 ⑷ 年 齢 2歳

 ⑸ 来園日 平成27年1月15日  

4 経過

 ⑴ 平成27年5月から食欲不振傾向がみられ,その後削痩,腹水の貯留が認められ,拡張型心筋症と診断,治療を開始する。

 ⑵ 同年6月に京都市内の動物病院,さらに8月12日に大阪府立大学生命環境科学附属獣医臨床センターにて精密検査を受け,非常にまれな先天性心疾患である三尖弁異形成と診断された。

 ⑶ その後も定期検査を行いながら投薬治療を継続し状態は安定していたが,平成29年2月に入り食欲が減退。投薬不能の場合には強制で投薬してきたが,2月28日正午過ぎ元気消失,呼吸速迫。酸素吸入等治療を行ったが。午後1時30分死亡を確認  

5 ツシマヤマネコ保護増殖事業全般についての問合せ先

  環境省九州地方環境事務所対馬自然保護官事務所

  〒817-1603

  長崎県対馬市上県町棹崎公園

  電話 0920-84-5577

(参考)ツシマヤマネコ(ネコ目ネコ科 学名 Prionailurus bengalensiseuptilurus

 第4次環境省レッドリスト(平成24年);絶滅危惧ⅠA類(CR)

 ツシマヤマネコは,長崎県の対馬にだけ生息している野生のネコで,東南アジアから中国,朝鮮半島に広く分布するベンガルヤマネコの亜種とされています。

 生息環境の悪化等により生息数が減少し,昭和46年には国の天然記念物に,平成6年には種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定されており,野生での生息数は,70または100頭程度と考えられています。からだの大きさは,体長50~60cm,体重3~5kgで,イエネコと同じかやや大きく,大きく太い尾や耳裏の白斑(虎耳状斑)が特徴です。

 ※平成29年3月2日時点での飼育施設,頭数は,10施設,32頭。