飼育員ブログブログ

2017年11月1日(水)最近の“はやり”

見上げる2頭。
ミノリ&ナット親子です。
DSC02889
何をしているかというと,最近グラウンドに設置した
“ブイフィーダー”を見上げています。

“フィーダー”とは“給餌装置”のことで,
中に餌を入れておくことで,動物達が工夫しながら
餌を食べる姿を観察することができます。
DSC02039
底には星形の穴が開いていて,ここから餌が落ちてきます。

食べたいときは鼻でブイをツンツンしたり,
DSC02903
底の穴に鼻を入れて振り回したりします。
DSC02895
こんな感じで頑張っていると,そのうち下に落ちてきます。
DSC02903
ナットは残念ながら届かないので下で待機。
※ナットが届く髙さだと,ミノリが足をかけて危ないため。
DSC02894
「お母さん!頑張ってもっと落として!」
ちゃっかり者の息子です(^▽^)

2頭の様子を観察していると・・・
DSC02904
DSC02905
DSC02906
「取るのめんどくさいんですけど~!」
とばかりにクレームをいれられてしまいました・・・f(^‐^;)笑

もちろんこれは嫌がらせで行っているのではなく,
“環境エンリッチメント”の一環として行っています。
環境エンリッチメントを簡単に説明すると,
飼育されている動物の福祉と健康をよりよい状態にしていくため,
飼育環境に対して行われる工夫の一つ,と言われています。
今回はその中でも“採食エンリッチメント”と呼ばれるもので,
野生に比べてどうしても短くなってしまう採食時間を,
フィーダーを使うことで延ばすことを目的としています。

さらには動物独自の行動を引き出させる効果もあり,
今回もフィーダーでの給餌を続けたことで,最初は鼻先や頭で
ブイを揺らすだけでしたが,底の穴に鼻を入れて振り回す方が
より餌が落ちやすいと気づいてからは,
ミノリもその方法を続けています。
ゾウだけじゃなく,バクも鼻を上手に使えるんです!(≧▽≦)b

DSC02907
DSC02913
クレームを入れてすっきりしたのか,再びブイの元へ。
今まで2~3分で食べきっていた餌を,
長い時では1時間以上かけて食べているときもあります。
少しでもヒマな時間が減らせるよう,これからも色々と
工夫してあげたいと思います。
まずは隣のカルロスの分を作らねば…

※13時以降にフィーダーで給餌していることが多いです(不定期)

                        ブラジルバク担当 アラマキ