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飼育員ブログ

2017年03月02日 (木)
「まなぶ」からツシマヤマネコについてのメッセージ

2017年2月28日午後1時30分,ツシマヤマネコの「まなぶ」が2年以上の闘病生活にピリオドを打ちました。

当園で飼育していた2歳9か月のオスで,2014年5月27日に長崎県の九十九島動植物園森きららで誕生しました。
当園に来たのは2015年1月15日です。
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来たばかりのまだあどけない「まなぶ」

同級生の「めい」と一緒に来て,狭い台に一緒に座るほど仲良しでした。
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彼に重度の心臓病が見つかったのはその年の夏のことでした

それから,もう治ることがない彼の病気とつきあっていく毎日が始まりました。
もちろん,繁殖には参加できません。
飼育スタッフ,獣医師はもちろん,全国のツシマヤマネコ関係者みんなで彼を見守りながら,管理をしました。
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彼を少しでもラクにするための毎日のクスリはなかなかの量でした。
朝夕馬肉に詰めて(これが5~8個になります)与えるのです。
5種以上の薬を調合する獣医も大変だったと思います。

 

晩年は腹水が貯まってお腹がぽんぽこりんでした。

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2週間に一度腹水を抜いていました。

寒さに強いツシマヤマネコですので,夏はクーラーの部屋で過ごしましたが秋には繁殖棟に戻りました。
しかし,冬はこれからという2016年12月の頭に寒さに耐えられなくなり,また入院することになりました。
この気温でもダメということは,もう繁殖棟には戻って来られないかもしれないと記念に撮影をしました。
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これが屋外施設で過ごした最後でした。
しかし,それから暖かい部屋で過ごしていた冬はとても調子が良く,トレーニングもグイグイ進みました。
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ボディータッチで肉付きや毛玉などチェックできましたし,彼にとって必要であった捕獲はごほうびなしでもケージを見せただけでサッと自ら入りました。

最期はあっけなく,逝ってしまいました。
ゆーっくりと悪化しているのはわかっていましたが,前日まで大好きなマウスを食べていました。
 

さて,今回このような重度の心臓病のまなぶの話をしたのは,みなさんにただ悲しんでもらうためではありません。
まなぶはみなさんにはブログでしかご紹介できませんでしたし,短い一生でした。
彼の存在をみなさんにお知らせすることで,「ツシマヤマネコ」という動物が日本に生息していることを知るきっかけになってくれたらと思います。

ツシマヤマネコは野生でも70頭,もしくは100頭しかいないと言われています。
そのツシマヤマネコが絶滅してしまわないようにするためには,私たち直接ツシマヤマネコに携わっている者だけでは力が足りません。
みなさんひとりひとりが自然環境について考え,できることからやっていくことが何よりの大きな力になるのです。

まずは,ツシマヤマネコというヤマネコが日本にいるということを知ってください。

天国でまなぶはきっと願っているはずです。
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「まなぶ」,短い時間だったけどあなたは大切な大切なツシマヤマネコでした!!
ありがとう!!!!

種の保存展示課 タカギナオコ

 

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