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飼育員ブログ

2016年05月16日 (月)
63日の命

今年の3月5日にワオキツネザルの「アンズ」が初めての出産をしたことをこのブログで紹介しました。

http://www5.city.kyoto.jp/zoo/enjoy/breeder-blog/diary/20160310-18434.html

アンズは赤ちゃんをとても愛おしそうに抱き,他の個体とは距離をおいて1頭でいっしょうけんめい世話をしていました。生後一週間で赤ちゃんはアンズの背中に乗るようになり,目立つようになったので,この頃に赤ちゃんの姿を見られた方も多いのではないかと思います。blog20160516-1blog20160516- 2

ところが,ある日群れの中で闘争が起こり,巻き添えになった赤ちゃんのおなかが大きく避けてしまいました。きっと誰かの鋭い歯が当たってしまったのでしょう。よく見ると腸も切れてしまっています。なんとか縫合したものの,ちゃんと腸がつながるか,感染を起こさないか,ハラハラ見守る日が続きました。

そんな周りの心配をよそに,赤ちゃんはしっかりとおっぱいを飲み,うんちも出し始めました。
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「クコ」と命名され,アンズから離れて動き回ることも増えて,もうこれで安心と誰もが思った矢先,出勤してみると,今度はなんとクコが床に落ちて冷たくなっていました。アンズの背中から落ちて頭を打ったようです。

すぐに入院室に連れて行って温め,治療した結果,なんとか意識をとりもどし,人工乳を飲むまでになりました。blog20160516-6

その生命力に誰もが驚き,2度目の復活を願っていたのですが,やはり頭の打ち所が悪かったようで,5月6日に亡くなりました。

私たちにとっても,母親のアンズにとっても残念な結果になってしまいましたが,短い一生の中でクコから学ぶことは多かったと思います。

サル舎で生まれた時から見守っていただいた皆さまも,ありがとうございました。これからもいろいろあるであろうワオキツネザルたちを,今後もよろしくお願いします。
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サル舎元担当 ささき

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