飼育員ブログブログ

2016年4月11日(月)ホウシャガメの赤ちゃん!

熱帯動物館から良いお知らせです!
新年度早々,4月2日にホウシャガメの人工ふ化に成功しました!
京都市動物園では,はじめてのことです!
全国の動物園でも3園目の成功となりました。
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今回ふ化した卵は,昨年の12月15日に産卵が確認された卵で,
ふ化日数は109日でした。
卵は,湿度や温度が一定の容器にいれてふ化するのを待ちました。
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このような人工ふ卵器とよばれる容器のなかにいろいろなカメの卵が入っています。

卵がふ化するまでの間は,ひたすら待つのみです・・・
ふ卵器にいれてから2か月半後
卵に光を当てて中身を透かして見てみました。
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卵の中に赤いもやもやがみえます。血管が張り巡らされているのです。
このように血管が確認できたら,卵の中で発生が進んでいる証拠!

ドキドキ,ワクワクしながら待つことさらに1か月後・・・

4月2日の朝。
あれ?卵の様子が?
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ふ化してる!!
この日は,このまま様子をみて,自力で卵の殻から出てくるのを待ちました。

次の日。
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「パッカーン!!」
しっかり自分の力で卵からでてきていました。
よかったよかった。

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ボールペンと比べてもこんなに小さいです。

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体重は20.8グラム

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早速ごはんも食べ始めました。
とってもかわいいです!

ホウシャガメは,マダガスカル島南部にしか生息しておらず,絶滅の危険性が非常に高いとされているリクガメです。
その名の通り甲羅には放射状の模様がはいっおり,世界一美しいリクガメともいわれるとか。
大人のホウシャガメの甲羅はこんな感じ。
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でも生まれた赤ちゃんの甲羅は,放射模様ではなく丸い模様です。
これから甲羅が成長するにつれて放射模様が増えていくそうです。
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まだ皆さんにはお見せできませんが,もう少し大きくなったら展示場でお披露目をしたいと考えております。
無事に大きくなってくれますように。

熱帯動物館担当 セオ