飼育員ブログブログ
2016年1月26日(火)大切な枝
今日は歯のお話です。ウサギやテンジクネズミは固い木の葉や草をかじるために一生伸び続ける歯を持っています。
動物園ではペレットやリンゴ,乾草を餌として与えていますが,それだけでは歯を適度な長さに保つには十分ではありません。ウサギのマユゲ君は下の切歯がうまく伸びず,上の切歯が当たらないため伸びすぎてしまうという病気と闘っています(不正咬合といいます)。
そこで,できるだけ歯が伸びすぎないようにみんなに枝を与えています。ウサギやテンジクネズミは枝の皮の部分をきれいに削って食べます。この枝はほかの動物たちからおすそ分けとしてもらっています。
まずはキリン!お父さんキリンのキヨミズ君が食べたあと,いくらおいしい所が残っていてもほかのキリンたちはキヨミズ君のよだれがついた枝は食べないそうです(笑)。ウサギたちは全く気にしません!
これが・・・
こうなります!
おすそわけはもう一つ!エミューが食べ残したネズミモチの枝をクジャクが食べて,それでも余った葉をウサギやテンジクネズミがもらっています。エコロジーですね♪
葉や枝をおいしそうに食べます。
まったく食べない個体やすみずみまでていねいに食べる個体,とっても太い枝まで食べる個体,新鮮な枝なら食べる個体などさまざまですが,みんな歯の病気にならず健康に暮らしてほしいと思います。
ペット用で売っているかじり木は,板状になっていたり樹皮がついていない場合が多いので,なかなかかじらないかもしれません。おうちでウサギやテンジクネズミを飼っている方はぜひ木の枝を試してみてくださいね!木の種類のよっては有毒なものもあるので,しっかり調べてからにしてくださいねー!
おとぎの国担当 板東 はるな