飼育員ブログブログ

2021年4月30日(金)カラスの襲撃

 少し前の話になりますが,今月19日は語呂合わせで「飼育(419)の日」として,(一社)日本記念日協会に認定登録されています。
 もともとは多摩動物公園の飼育係が発案され,2009年からイベントを開催していたところ,同年に(公社)日本動物園水族館協会が正式に定め,動物園・水族館の役割を伝えることを目的に広まっていきました。
 そんな,今年の飼育の日に起きた出来事を紹介したいと思います。
 ある日,いつものようにゴリラの飼育担当者が,餌を撒くためにゴリラのおうちの屋上に上がるとカラスが飛んできて,頭部に攻撃を受けたと報告がありました。そのため,ヘルメットを着用して作業をするようにしたのですが,今度はヘルメットが嫌いなモモタロウに怒られるという,飼育担当者の受難で始まりました。

 カラスがこのような行動に出たということは近くに巣があるということで,探したところ,ゴリラのおうちと類人猿舎の間にあるヒマラヤスギの一番西の木に巣があるのが見つかりました。

下から見てもよく分かりませんでした。

そのまま,ここで産卵・育雛が行われると,飼育員だけでなく来園者も襲われることになりかねません。

そこで,申し訳ないけれど巣を撤去することとなり,それが,今年は月曜日だった4月19日の飼育の日でした。ただ,以前は,こうした作業も飼育員が行っていましたが,今では高所作業を園内の樹木管理を委託している造園業者の方にお願いしています。

 春は鳥たちの繁殖シーズンであり,そこで繁殖してほしくない場合は,巣を作っている時に撤去し,別の場所で繁殖するように促した方が,お互いのためになります。
 なお,今回の巣ではヤギの毛が使われていました。おとぎの国でヤギのために用意したデッキブラシに体を擦り付けて抜けた毛をカラスが運んでいる姿が何度か目撃されていましたから,間違いないと思います。

 ただ,同じようにカラスに抜かれていたロバのハルのタテガミは見当たりませんでした。きっと,それを奪っていったカラスは,別の場所で巣作りをしているのでしょう。過去にはシカやカモシカの餌を奪っていくカラスも目撃されていました。

 上手くいかないもので,今年も使って欲しいと思っている本園の東エントランスのツバメの巣は,様子を見に来たツバメはいたものの,まだ空巣のままです。

 ツバメはわざわざ人の近くに巣を作り,天敵のカラスやヘビを避けようとするのですが,緊急事態宣言の発出を受け,25日(日)から休園となったエントランスでは,その効果も期待できず。今年はどうなるのやら。
 副園長 和田