生き物・学び・研究センター

研究内容

チンパンジーの知性に関する比較認知科学的研究
 チンパンジーとわたしたち人間は地球上の動物の中でもっとも近縁な間柄,いわば「進化の隣人」です。
 チンパンジーが見せてくれる表情や行動,そして彼らの知性には人間と共通するものがたくさんあります。
 2009年4月18日に公開された,新「類人猿舎」には,国内の他の動物園にはない施設として,屋内にチンパンジー用の学習室があります。コンピュータで制御されたタッチモニターや給餌装置などを用いて,行動観察だけではわからない,チンパンジーたちの知性について研究をおこなう予定です。
 類人猿舎には熊本県のチンパンジー・サンクチュアリ・宇土<http://cs-uto.org/>から,タカシ,コイコ,ヨウコ,スズミの4人のチンパンジーたちが来園しました。彼ら4人が,学習室で勉強を始める予定です。4人がどのような形で勉強に取り組むのか,その過程についても研究の対象としています
 この学習室は,類人猿舎の屋内観客通路からガラス越しに中のチンパンジーの様子を見ることができます。これまでにテレビの中でしか見られなかった,生のチンパンジーの知性に触れてください。そうすることで,彼らと人間との共通点や自分たちとの違いに気づいてもらえることと思います。

*5/21からいよいよ学習室での「お勉強」が始まりました.毎週火曜・水曜・金曜・土曜の午前9時から10時の間に,類人猿舎で公開しています.

*チンパンジーたちの様子は,読売新聞社のインターネットサイト「関西の動画 よーみて」でもお知らせしています.
URLはこちらhttp://osaka.yomiuri.co.jp/movie/chimpanzee/index.htm

*類人猿舎や研究の紹介は,5/31放映の市政広報番組「京のまち」(KBSテレビ34CH 毎週日曜日午前11時30分~11時45分 )で放映されます.
URLはこちらhttp://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000054802.html   

霊長類の知性に関する比較認知科学的研究
 わたしたち人間は、霊長類の仲間です。霊長類には約200もの多様な種がいて、姿かたちもさまざまです。その中でも、ヒトはサルたちとは別な、類人猿たちと同じ仲間に属していて、さらに大型類人猿たちと近縁な関係にあります。これらの多様な種の知性について調べることで、私たち人間の知性がどのような過程を経て進化してきたのかを明らかにすることができます。
 そのための研究として、小型類人猿であるシロテテナガザルと、オナガザル科のサルの一種であるマンドリルの2種を対象とした研究もおこなっています。2008年4月から、タッチモニターに対する馴致訓練を始め、現在では数字の順序を覚える学習をおこなっています。これは、類人猿舎において、チンパンジーも取り組む予定の課題で、チンパンジー、テナガザル、マンドリルの3種の間での比較研究を目指しています。