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京都美術工芸大学×京都企業 交流会

イベントレポート
# 大学 # 大学生 # 京都企業 # 交流会 # 座談会

梅雨の明けた7月12日(木)、京都美術工芸大学にて「キャリア支援講座」の一環で、京都企業との座談会を実施しました。

当日はこれから就職活動を始める3回生35名の学生と、7社13名の社会人の皆様にご参加いただきました。

大学では初めての試みで、学生の反応等を心配されていたようでしたが、いざ授業が始まると、活発に質問する様子や、楽しそうな笑い声が聞こえてきました。

まず最初に、この講座を普段担当されているキャリアセンターの山田先生より、「選考とは一切関係はないので、ぜひ色んな質問をこの機会にしてほしい」とアドバイスがありました。

そして各企業の社会人の皆さまより、2分程度で自社・自己紹介をしていただき、その後座談会がスタート!

ここからは、各企業と学生のトーク内容をご紹介していきます。

綿善旅館

綿善旅館は今年で創業から188年、柳馬場六角を下がったところにある由緒ある旅館です。
「歴史ある旅館=堅苦しい」というイメージを払拭したいという思いで、明るく元気な若女将が学生に話しかけていらっしゃいました。

実は若女将、新卒では銀行に入社し行員として勤務された後、家業の旅館を継がれています。先日2人目のお子さまを出産され、超スピードで仕事に復帰された姿には驚かされました。

座談会では学生から、「旅館の仕事って、英語が話せなくても大丈夫ですか?」と質問が出ていました。

若女将からは、「人と人のやり取りなので、ジェスチャーだけでも伝えようと思えば伝わる!また留学生スタッフも多く、分からなければ他のスタッフにヘルプを求めたり、スマートホンの翻訳機能を使って会話もできるので、心配はないけれど、苦手なことを“勉強しよう”“学ぼう”とする気持ちは大切にしてほしい」と笑顔でアドバイスをされていました。

トーク中も笑い声が絶えず響き渡り、講座の終了時には女子学生が「わたし、綿善のインターンシップに行きます!」と話していたのも印象に残っています。

株式会社 ロイヤル住建

本社が京都市山科区にあり、京都や滋賀を中心とした「住まい」の建築・施工を行う会社です。他にも不動産の賃貸や管理、土地建物の分譲事業など、住まいに関することをトータルで行っている企業です。

ロイヤル住建の施工の特徴の1つが、「高気密高断熱住宅」の提案!

企業からは、「冬場のヒートショックを失くすために、高気密に住宅を造り、各部屋の温度を同じ温かさで保っている。なのに、一般的な家庭よりも電気料金が安い!普通、快適な環境(玄関・リビング・脱衣所・お風呂場等が同じ温度で保たれている)なら、高熱費は高くつくと思うでしょ!それが、うちだと安い。ただその仕組みを説明すると、最低でも2時間かかってしまう(笑)」というお話が出ていました。

株式会社 美也古商会

学生祭典のオフィシャルパートナーで、毎年祇園祭のミニチュア鉾を大丸京都店に展示されたり、京都駅の中央改札口にある大きなディスプレイの制作や施工をしている会社。

実は本日お越しいただいた田口さんは、今年の3月まで美術工芸大学で勉強していらっしゃったOG。この日は顔見知りの後輩たちも沢山いたようで、後輩学生たちは先輩のお話を真剣に聞き入っていました。

会社の概要や自身の仕事内容を、楽しそうに一生懸命説明する姿は、とても今年の4月に入社したとは思えない、堂々としたものでした。

株式会社 クレバー

住宅や店舗・オフィスの壁紙を貼ったり、オリジナルデザインの壁紙コーディネートを考えたり、窓周りやカーテン工事の施工を行っている会社です。

本日も、ピンクを基調とした可愛い壁紙やサファリをイメージするカーキ色のオシャレな壁紙を持参いただいていました。

お越しいただいた喜納さんは、クロス(壁紙貼り)職人!クレバーが何年かぶりに採用した女性の職人さんです!

そんな喜納さんは、合同企業説明会でクレバーが施工見本で持ってきていた、「レインボーの壁紙」が可愛くて、選考を受けたそう。企業の選考を受けるきっかけは、そんなラフな感じだったようです。

他のクロス職人の方は、40代の男性が中心だそう。外国から輸入している壁紙だと、日本とは規格サイズが違い横幅が90㎝と大きく、女性には大変な重労働だそう。また実際に見せていただいた壁紙は、想像以上に厚く、専用の糊付け機で糊を付け、空気が入らないようにきれいに貼り付ける技術は、まさに“職人”だと感じました。

ある学生が、「私の家は先日リフォームをし、その際に壁紙を選びましたが、白色の無地のものばかりでした。こんなにいろんな色や柄の壁紙があったなんて・・もっと早くに知りたかったです」と悔しがっている姿が印象的でした。

株式会社 特殊高所技術

独自に開発した技術で、仮設足場や高所作業車、橋梁点検車を使用することなく、技術者自身がロープや特殊な器材を用いることにより安全に対象物へと近接し、作業を行っていらっしゃいます。橋の裏側に回って作業することもあるそうです。若手社員が多く、最近では女性も高所に上って作業していらっしゃるとのことでした。

本日お越しいただいた水岡さんは、元自衛官。転職を考えていた際に企業説明会で「特殊高所技術」に出会い、圧倒的なカッコよさに魅了され、入社を決めたそうです。普段は技術者として、高所での作業をする傍ら、総務の仕事も兼任されています。

「世の中にこんな仕事があったのか・・」とスケールの大きさに驚き、興味津々に質問する学生の姿が目立ちました。

また北村さんは、会社の前を通った際に“直感”で「入社したい!!」と思い、自分から売り込みを掛け、入社したという、すごいバイタリティの持ち主です。
実際に高所に上って作業をしている様子の写真の写真を沢山見せていただいた学生からは、驚きと尊敬のため息が漏れていました。

株式会社 彩ユニオン

京都の東山でマネキンの製造、販売、リースレンタル業として創業した「彩ユニオン」。
現在は店舗室内装飾に欠かせないディスプレイ什器・演出物・造形物にまで拡大し、店舗企画の設計・施工およびサイン照明器具・環境商材を取り扱う業界有数の専門業者として、成長を続けています。

実際に百貨店での空間造形や6月の展示会(東京・大阪・九州で開催した、最新のマネキン・レンタル什器等の展示会)の写真を見せていただくと、業務のイメージが付いたのか、自分の学んでいること、卒業制作の課題を積極的に話す学生が多く見られました。

今年4月に入社したばかりの仲谷さんは、大学ではデザインを学んでいたそうですが、現在は営業として活躍されています。

「選考が進む上で、デザイン職か営業職を選ぶ必要があったので、営業職を選びました。お客さんへ提案する時、一度持ち帰ってデザイン職の人に図面を書いてもらうより、自分がその場で図面を書ける方が、対応がスピードアップしてお客さんにも喜んでもらえると思います。」

大学で学んだことをしっかりと活かしていらっしゃる様子に、学生も興味深々で話を聞いていました。

株式会社 KEIKAN

全国的にみても、厳しい基準を設けて街の景観や伝統を守っている京都。行政の取り組みや地域に住まれる方々の想いをくみとり、外壁や屋根の塗装、リフォーム等を通し、質の高い生活空間の提供と魅力的な景観づくりに貢献している会社です。

今月(平成30年7月入社)入社された松島さまからは、「入社前の面接で佐々木社長(写真左)と面接した際、私の考え方や価値観を否定せずに受け入れてくださり、人柄を認めてもらえたのが嬉しく、入社を決めた」というお話が出ていました。

一方の佐々木様からは、

「中小企業は大手企業のような知名度が無い分、お客様から信頼を得るのに時間が掛かる。現状では福利厚生も十分とは言えないが、充実させるために仕事を頑張っています!」

また佐々木様の奥様は現在、子育てをしながら懸命に仕事を手伝って下さっているそうです。そんな奥様のことを、

「本当に凄いなと思う。今後は女性が働きやすい職場つくりにも力を入れていきたい!」と目を細めていらっしゃいました。

講座の終了後、社会人の皆さまより、本日の感想をいただきました。

株式会社 クレバー

「美術系の大学と言うことで、壁紙のブランド名(ウィリアムモリス)も知っていて、驚きました。積極的に質問をしてくれていたのも嬉しかったです。」

株式会社 綿善

「お話していて、就職活動をマイナスに捉えている学生や不安を抱えている学生が多く、驚きました。あまり早い段階で本格的なセミナーを行うと、そう感じる学生が多くなるのかな・・と感じました。こういったラフな感じで学生と社会人がお話しできる機会を早期に設けることで、“就活は辛いことばかりじゃない!”“楽しまなきゃ損!”位の気持ちに変えていけると嬉しいな・・と思いました。」

株式会社 美也古商会

「楽しくてアッという間に終わってしまいました。座談会の時間が短く、もう少し話ができると、学生の本心に辿り着けたかなと思います。また「こんな仕事があるとは、知らなかった」という声も多くあったので、視野を広げる良い機会になったのかな・・と思っています。」

また京都美術大学OGの田口さまからは、後輩へのメッセージもいただきました。

「色んなインターンシップに行って、視野を広げ、企業へのアプローチのきっかけにしてほしいです。」

※当日の様子を京都美術工芸大学のツイッター(https://twitter.com/kyobi_official)で取り上げていただきました。

学生の皆さんからも、こんな感想が出ていました。

  • 「これまであまり興味のなかった業種や職種の方からも話を聞き、視野の狭さを実感した。」
  • 「自分の専攻分野以外の仕事でも、話を聞いてみたら、意外と勉強している内容が活かせそうだと分かった!これからは色んな企業の話を聞こうと思った。」
  • 「話を聞いていて、大学時代の専攻とは関係ないような仕事に就いても、“プロ”になっていらっしゃる方が多く、“専攻内容に拘らない考え方でも大丈夫なんだ・・”と少し就職活動に対する不安感が拭えたような気がする!」

といった前向きな声が多く聞こえてきました。

中には、「ぜひインターンに行ってみたい!」と言っている学生もいました。

また逆に

「時間が短かった!」

「本当は全部の企業の話を聞きに行きたかった・・」

というご意見をいただきましたので、「今後の開催時にはさらに学生・企業の満足度の高いイベントにしよう!」と私たちスタッフも“気合い”が入り直した、キャリア支援講座でした。

企業・大学の皆様へ

京都市わかもの就職支援センターは、大学のキャリア教育の一環として授業の中で、主に1年生~3年生の低学年次の学生と社会人のグループトークを開催しています。

学生には、社会人の生の声を聞いていただくことで将来のキャリアプランニングに活かせるメリットがあり、社会人にとっては、多くの学生に自社PRをする機会に繋がります。

大学側からも高い評価をいただいており、今後も本取り組みを拡充させていく予定です。
ぜひ多くの企業・社会人の皆様にご参加いただきたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。

参加企業の企業情報

株式会社 綿善(綿善旅館)
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=456

株式会社 ロイヤル住建
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=9670

株式会社 美也古商会
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=1128

株式会社 クレバー
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=992

株式会社 特殊高所技術
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=12548

株式会社 彩ユニオン
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=5371

株式会社 KEIKAN
http://www5.city.kyoto.jp/kigyo/kg_102.cgi?CT=30&KID=17007

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